高校時代の私の古典の成績はかなり悪かったのだが、これは時系列に沿って日本語が変遷していく様に焦点が当てられず、源氏物語や方丈記と言った個々の題材をいかに読み解くかだけに重点を置いた授業が為されていてからだ、と本書を読んで確信してしまった次第である。平安時代の日本語と鎌倉時代のそれにもかなりの違いがあることを本書によってあらためて知ったのであるが、高校時代の私はどちらも同じ「古典」と解釈していたのである。
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<br />本書に記述されているような、時系列に沿った日本語の変遷の概略を掴んでから、戦前の文語体の文章を含む日本語の古典を読み解けば、より理解が深まるのではないかと思う。
いましがた、山口先生の「日本語の歴史」を読み終えました。
<br /> 非常に勉強になりましたし、とても読みやすかった。
<br /> お礼申し上げます。
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<br /> ただ、一点、ご指摘したいと存じます。
<br />>P215 現代語なら、フリガナなしで読める日本語にしてみる努力を、まずはするべきではないでしょうか。
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<br /> さあ、どうでしょうか。昨今のヘンチクリンな名付けは問題外として、せめて印刷物(書籍・雑誌・新聞)では、フリガナ込みで、タブーを設けず、大いに古くさい日本語を発掘・使用してもいいのではないかと考えます。漢字を見れば、だいたいの意味は通じると思います。
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<br /> むしろ、「フリガナなしで読める日本語にしてみる努力」=言い換え・置き換えをすれば、同じ意味には万人が同じ表現を用いる方向になるのではないでしょうか。
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<br /> 言文一致への努力は大切だとは思います。
<br /> しかし、発話者の語彙、それも自ら使いこなせる言葉を豊かにする手助けが、印刷物への書き手にあってもいいのではないでしょうか。
<br />義務や責任とは申しませんが、そういう態度も日本語への愛情の形だと信じています。
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<br />専門家へ恥ずかしい限りの意見でした。
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読みやすい本でした。すらすらと読めておおよそ4時間くらいで読みました。堅苦しい内容ではなく、とっつきやすく読む事を楽しめる本です。
<br /> 日本語の歴史を大きく5つに分け、それぞれの時代の日本語の変遷の特徴を紹介してくれています。その内容はなるほどと感じました。こんな風に歴史もふまえて教えてもらっていたら「古文」「漢文」をもう少し好きになっていたかもと、思いました。
<br /> 言葉は変わっていくもの、それぞれの時代の中でその影響を受けながら変わっていく。そういん印象を強く受けました。