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| 精霊の守り人
(
上橋 菜穂子
二木 真希子
)
30歳と言う年齢は、児童書の主人公にしては老けすぎている。
<br />でも読み進めると、この年齢こそ女用心棒バルサの行動や思考のひとつひとつに、重い説得力をもたらすことに気が付く。
<br />十代じゃ話にならない。二十代ではまだ若い。
<br />様々な経験を経て勝ち得たものがあったればこそ、バルサの『プロフェッショナルの生き様』が、読み手の心の奥底に響き渡る。
<br />この物語が、子供だけでなく、幅広い年齢の人々に支持される所以のひとつなのだろう。
<br />彼女の無骨な表情の下からかいま見せる、熱く滾る人の情は、あなたの心を深く打つだろう。
<br />切れ味鋭いアクションシーンや、幼なじみとの暖かなひとときに、あなたは時間を忘れるでしょう。
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