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新選組血風録 ( 司馬 遼太郎 )

実は「新選組」はあまり好きではないのですが、集団としてみた新選組と個々の隊士個人としてみた場合の新選組との違いに嬉しい驚きです。 <br />新選組といえば、近藤勇や土方歳三、沖田総司が一番有名ですが、この本はその他の隊士たちの優しさなどにも触れており、「やっぱり人なんだなぁ・・・・」とつくづく実感しました。 <br />「人斬り集団」としての新選組の中に、ある意味でほっとする一面をのぞかせてくれる一冊です。

どんな人間もじっと観察していると愛着がわく(その代表的なものが親である。親は子供が可愛い)。そんな視点で新撰組の隊員一人一人を眺めた作品。司馬遼太郎の愛情あふれる視点が我々が知らなかった新撰組の隊員の側面を見せてくれる。新撰組が今もって愛され続けるのは、歴史の教科書的な記述だけでなくこのような書物が結構出ているのも見逃せない。特に、近藤、土方のばっさりばっさり切る恐ろしい人柄と相容れないなんともいえない優しさが沖田に注がれるところにすべてを許してしまう人も多いと思う。そのような作品群の代表的名作。これを読んだら京都に行きたくなる人が多いでしょうね。

新撰組を長篇小説で描いた場合に、やむなく切り捨てられたかも知れないようなドラマが毎回異なる主人公の短篇で見事復活!みたいな感じ。大河ドラマで新撰組に興味を持った者にとっては、掘り出し物満載の古市場に迷い込んだようでたまらない。輪違屋糸里は浅田次郎が創造した人物だと思っていたら、本書でちらりちらりと出てきて「へえ、そうか」とうれしくなった。マイナーな隊士が新撰組に入隊したことによって翻弄されるドラマも興味深い。いつもの面々を違った視点から捉えることによる新鮮さがある。司馬遼太郎の戦いの場面はシンプルな描写なんだけれど、スピード感があってスリリングなんだよなと思う。15篇収録だけれど、もっと読みたくなる短篇集であった。

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新選組血風録&nbsp;『竜馬がゆく』『燃えよ剣』の2作の長編小説が立て続けに発表された1962年(昭和37年)は、司馬遼太郎の目が「幕末」という動乱に向いていた年である。同年5月に連載が始まった本書は、その先駆けとなった作品だ。斎藤一、加納惣三郎、井上源三郎、沖田総司などの新選組隊士たちの生き様15編を、抑制の効いた筆致で描ききった連作短編集である。そこには、司馬が追い求めた「漢(おとこ)」の姿が息づいている。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;生きては戻れぬ死闘を前にしながら、ひょうひょうと振舞う篠原泰之進。好きな女のために新選組にもぐりこみ、惨殺される深町新作。池田屋事変で一番の活躍をしながらも、その運命にもてあそばれているような寂しさを漂わせる山崎蒸。武芸で身を立てることに戸惑いながらも、敵方にひとりで切り込んでいく長坂小十郎。時代に逆らって生きる個性豊かな隊士たちは、いずれも無骨で、真っ直ぐで、さわやかだ。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;なかでも、「沖田総司の恋」「菊一文字」で、沖田への不器用な心配りを見せる近藤勇と土方歳三の姿が印象深い。「総司のことになると目が曇る」近藤と土方の姿を、おかしみさえ滲ませながら人間臭く描くことで、司馬は、激しい風雲に飲み込まれざるをえなかった者たちの悲劇をいっそう際立たせている。新選組という「類のない異様な」集団を多角的な視座を用いてとらえた本書は、1個人の人生から、歴史の壮大なうねりを照らす司馬の持ち味が、いかんなく発揮された傑作である。(中島正敏)
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