新任教師 小谷先生の受け持った1年生の話です。
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<br />世間の目から見ると問題のある生徒達。
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<br />小谷先生が、生徒、親、同僚とのふれ合いの中で、成長して行きます。
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<br />エピソード等は時代を感じましたが、教育の本質がわかります。
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<br />《いまの人はみんな人間の命を食べて生きている。戦争で死んだ人の命を食べて生きてい
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<br />る。戦争に反対して殺された人の命をたべて生きている。平気で命をたべている人がいる。
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<br />苦しそうに命を食べている人もいる。》
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<br />1番印象に残ったところです。
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<br />灰谷健次郎の代表作。
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<br />名作でした。
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<br />ビジネス本だけでなく、たまにはこういった名作を読んでみます。
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新任の小谷先生と1年生の児童たちの物語。
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<br />読んでいて涙をこらえる場面がいくつもあるが、
<br />淳一くんのお母様の言葉を引用したい。
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<br />「一部の子どものためにみんながめいわくをこうむる、私たちははじめそう考えていたのです。しかし、それはまちがいでした。よわいもの、力のないものを疎外したら、疎外したものが人間としてダメになる」
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<br />教育について教基法改正、ゆとりだの学力低下だのと騒がれるが、
<br />いったん議論をとめてまずはこの本を読んで考えてみてはどうか。
<br />何が大切なのか、と。
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<br />「人間が美しくあるために抵抗の精神をわすれてはなりません」
<br />教育だけではない。さまざまな問題に立ち向かうヒントが
<br />この中にはたくさん詰まっている。こんなふうに生きたいと思う。
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<br />なんてことを考えなくても、ただただ感動の一冊。
<br />元気になれます。
かなり昔に読んで、わんわん泣いたのを覚えているが、いま読んでも文句なしの名作だ。
<br />というか、世の先生方も親も、いまこそ読むべき本だ。なぜなら、この本に出てくるような優しさ、温かさ、理想主義なまっすぐさは、現在すっかり消えてしまったから。これほどまで、(子供の私生活にまで)子供の中にバンバン入り込んでくる教師たちなど、今はいないんじゃないだろうか。
<br />私が一番心に残っているのは、重度の障害を持つ子供に向ける、クラスメートたちの最終的な温かさだ。現在、ADHDの子供にクラスをかき回されることに腹を立てている親御さんが全国に沢山いるらしいが、そういう人たちにこの本を読んでどんな風に思うか聞いてみたい。