この巻は第一部と第二部の最初のちょこっとが載ってます。
<br />第一部の主な内容はワタルの両親の「離婚騒動」です。
<br />お父さんがお母さんとの結婚の前から好きだったAさん(仮)と結婚するため
<br />お母さんと離婚したい(!)でもお母さんはお父さんと別れるつもりがない。
<br />ワタルはお父さんとお母さんと元のように生活したい・・・。
<br />(ジャバジャジャーン←効果音)このシーンを読んだとき「買って損はなかった!」
<br />と、心の底から思いました。
非常に厚く、中身もいろいろと濃く、すごい作品だと。
<br />ファンタジーのはずなのに、この上巻の三分の二以上が幻界ではなく現実世界でのお話で、その内容が少々エグイ。映画化の影響で(映画は見てませんが、私も映画化の影響で読み始めたタイプです)子供とかも読んでみようと思うでしょうが、これは大人向けです。離婚問題が泥沼です。その分、ワタルの旅の動機付けなどがしっかりし、物語に深みが出るなどのメリットもありますが。
<br />にしても、キ・キーマがムチャクチャいいやつなのには感動。(ちょっと時間はたつけど)泥沼のあとだから余計にいいやつがまぶしいぜ!
〔あらす〜じ〕
<br />小学生五年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子。大きな団地に住み、ともに新設校に通う親友のカッちゃんがいる。街では建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。そんなある日、帰宅した亘に、父は「この家を出てゆく」という意外な言葉をぶつける。不意に持ち上がった両親の離婚話。これまでの平穏な毎日を取り戻すべく、亘はビルの扉から、広大な異世界ー幻界へと旅立った。
<br />
<br />
<br />〔感想〕
<br />この話すっごい長い!ただひたすら長い!!だって1000n以上の作品なのに2部構成ってどうなのよ??って思いました。でも決して退屈ではなかった☆次々にいろんな出来事が起こるからだと思います。亘は1部では本当に不幸な少年です。大好きな両親が突然離婚の危機にさらされてしまうのですから当然です。しかも、そのことは全部自分の責任だと背負いこんでしまうところに子どもの純粋さを見ました。自分も小さい時、悪いことをしたらいけないというのは何気なくわかっていて、それは悪いことをすると必ず自分に返ってくる『因果応報』みたいに考えていたんじゃないかなと思いました。そんな亘に感情移入してしまいあっという間に読んでしまいました。冒険は始まったばかりなので中・下も楽しみです
<br />