もともと人気シリーズだったのが、アニメ化をきっかけに大ブレイク。はちゃめちゃな青春群像と本格的なSFの融合が斬新でたのしい、第八巻です。
<br />前作が、いままでの話を踏まえた二重三重のタイムパラドックスをあつかう、SF要素の強い内容で、アホのおれには難しかったのですが(笑)今回は学園ものに比重が置かれていて、すらすら読めました。
<br />ハルヒはぶっとんだキャラクタですが、彼女の「なにがしたいのかよくわかんないけど、とにかくすっごいたのしいことを、なにかしたいの!」という行動原理は、じつはきわめて普遍的な、正統派の、青春の衝動です。だから多くの読者を獲得したのでしょう。
<br />それにしても、長門はかわいいなあ。(この表紙の女の子です) だんだん人間味もでてきました。
間違いなく、買う価値があります。
<br />ハルヒのワガママは、自分が面白いと思う事に周囲を無理やり巻き込むという点だけで、他人の欠点をあげつらったり弱い者を虐めたりするような汚さとは無縁の、カラッとした陽性のものです。こんな少女と高校生活を送れたなら、どんなに毎日が楽しいでしょう。
<br />そんな気持ちを倍増させてくれる話が、この「憤慨」に2話載せられています。長門の小説も読めるし、買って読んで幸せな一品です。
うーん、せっかくの最新刊だと思って、頑張って読みましたが、「つまらない」と切って捨てるほどではないですが、「おもしろい」とは言えなくなってきました。SOS団というより、ハルヒのご機嫌伺い団になってますし。7巻と8巻でネタふりがされてますが、今後どうなるのか、楽しみというより、心配な気分...最初の頃の面白さをまた期待したいです。