第5巻では執拗に追いすがるランバ・ラル隊との死闘を収録。
<br />ガルマの敵討ち部隊として派遣されてきたランバ・ラル。
<br />新鋭戦艦ザンジバルとグフの組み合わせてホワイトベースに鋭い一撃を加え続ける。
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<br />このあたりからジオン軍の特徴である「超兵器」傾向の萌芽を感じてしまう。
<br />性能は平凡でも圧倒的な物量戦術をとる連邦軍と、国力で圧倒されている替わりに少数精鋭主義で立ち向かうジオン軍。
<br />結局は連邦の物量に飲み込まれてしまうのだが、敗れるまでのはかない奮闘ぶりが心をとらえて放さない。
<br />シリーズが進むにつれて安易に新兵器を登場させる傾向が出てくるのであるが、このあたりのエピソードではそのような心配はない。
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<br />いぶし銀のラルと新進気鋭ながらまだ才能は開花していないアムロとの激闘は見応えがある。
グフはかっこいい。本当ですよ。
グフの廻し蹴り、グフの前蹴り、グフの振り突き、グフの上受け、グフの(以下略)。燃える男の青いモビルスーツが暴れます。<br>長年、冷や飯を食わされてきたおやじ(ランバ・ラル)の鬱憤が、15の小僧(アムロ・レイ)とできそこない試作モビルスーツ(ガンダム)に爆発。<p>これだけではなく、キシリアがガルマを見殺しにした件でシャアを尋問するシーン、ギレンとキシリアがメンチを切るシーン、マ・クベのねちねちとした性格がうかがわれるシーンなど、テレビや映画ではさらっと流された場面も描き込まれています。さらにさらに「悲しみを怒りに変えて、立て、国民よ」のギレン・ザビの名演説も収容されています。<p>なお、テレビシリーズにあったセイラさんがガンダムを盗んで、ぼこぼこされるシーンはなくなりました。<p>ガンプラブームの時に、ガンダムやジムには見向きもせず、ザクやズゴックのプラモデルを組み立てていたジオンファンには必読の巻と言えます。