第6巻は前巻に引き続きランバ・ラルとの激闘を収録。
<br />サイド7脱出以来、戦い続けてきたせいだろうかクルーたちの間もギスギスした空気が漂い始める。
<br />加えてガルマの弔い部隊として派遣されたランバ・ラルの執拗な攻撃。
<br />下手をすればホワイトベースはジャブローにたどり着く前に撃沈されてしまうという緊張感のある展開である。
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<br />個人的にランバ・ラルは、ただの「おっさんキャラ」だったのだが、この「THE ORIGIN」を読むことで認識は変わった。
<br />チャールズ・ブロンソンもかくやの「渋いおじさん」キャラに変化したのである。
<br />戦いにたいする熱情みたいなものが、私にも伝染したのかもしれない。
<br />子供キャラが活躍する作品ではありながら、意外におじさんキャラもがんばっているのだなと気がついた巻でもあった。
280ページ以上を誇る厚い!いや、熱い第6巻!<br />アニメと違ってアムロ脱走後にコズンの脱走を持ってきて、ランバ・ラル特攻と同時進行する構成に変更されていて前半の戦闘はかなり忙しいです。そしてセイラやミライが意外な活躍をする話でもあります。<br />後半はゲリラ屋ラル隊の白兵戦。ここでは 劇場版にないレアなTV版の要素(ラルの戦馬鹿、ハヤトたちの脱走、アムロのシャドウボクシングなど)が入ってうれしいです。ブライトの白兵戦中にアムロにかける軍人らしいセリフもよいですね。<br />しかし この巻でヤン、ニカウ、ラウル他存在感の薄いオリジンキャラが昇天します。南無〜。
映画版の「哀・戦士」の核となるアムロとランバ・ラルのエピソードを収載。<br>「ニュータイプとして云々」ではなく、生身の人間としてのアムロの「大人への成長」を重点に描かれるこのくだりは、この後に続く多くの悲劇的展開(リュウとマチルダの死、そしてカイとミハルの悲恋?)と併せて、私が「ガンダム」に最も魅せられる理由です。<p>安彦氏の描く人物たちの表情や仕草は、恥ずかしながら当時漫画家を志した私にとって「お手本」でした(あの「AKIRA」に出会うまで)、というか「まんま」か?ははは。<br>今も変わらぬ同氏のタッチは、アニメよりも数段キャラの気持ちを伝えてくれ、物語に深みを持たせています。<p>だからこそ、いくつか新解釈となるシーンはあるもののほぼ映画をなぞっているにもかかわらず(それこそセリフの一語一句まで憶えています!)、引き込まれ繰返し読んでしまいます。<p>いよいよこの後、「黒い三連星」との死闘~そして「復活のシャア」!!<br>・・・と分かっていても、次巻が待ち遠しい限りです。