永野護さんのFSS設定資料集、というよりその名のとおり永野さんのデザイン画集。ただの画集だけではなくて、これでもか!というように付随している各種の設定資料も大変豊富です。
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<br />ああっあの時の台詞(コマ、シーン、いたずら書きetc)の裏にはこんな事実が!? という情報もたくさんあり、あっと驚く後付け設定かもしれなくても、有無を言わさず読者を納得させてしまうのが、これまた凄い。
<br />スーツのデザイン、キャラクターデザインの基になったものへの言及も、たいへん豊富です。
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<br />発表から20年たっても、美しさの色あせないものがここにあります。
<br />でも特に、最後の最新のイラストがとても素敵。
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<br />何が描かれているのか、あえてここでは言いませんが、このDESIGNSのシリーズは、ナガノデザインのFSSにおける20年間の活動を、言わばファッションコレクションのようにまとめた物なのだということが、よくわかります。
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<br />ファッションショウの一番最後を締めくくるのは何の服?
<br />そしてそのモデルをつとめるのは誰?
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<br />そんな楽しみ方もできる、貴重な本です。
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モデリング用にと買いました。
<br />以前からトイプレスからデザイン集とか出ていたようで、その多くはストック無し、再販する気も無し?といった状態で、そのタイミングでこの画集が出たのでここぞとばかりに買ってみたのですが、結局のところMHや登場人物も、向かって左からのアングルが殆どで使い物になりませんでした。
<br />後は感で作成するとしかいえない代物です。
<br />純粋な画集、ガイドブックとして見るにはいいかも知れませんが、モデリングをする為に購入する場合は考えた方が良いかと。
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あまりの刊行スパンの長さに、恥ずかしながらすっかり『F.S.S.』のことを忘れていたため購入しそびれてしまい、気が付いた時には品切れ、重版未定、12巻刊行時にも重版されなかったことから、オークションで入手するしかないかな−と思い始めていたところだったのですが、やっと重版されましたね。先ずはこのことに大いに感謝したいです。
<br />『F.S.S.』とは連載開始時(正確にはそれ以前の『FOOL for the CITY』)からの付き合いですが、掲載誌『ニュータイプ』の購入を止めて随分経ってしまっており、単行本のみの購読となっているため、裏情報や設定資料、永野護氏のインタビュー(放言)等をしっかりチェック出来なくなってしまっているので、最近の展開は少々情報不足だと感じ始めていたのが現状でした。
<br />この本はそんな入手しそびれていた情報、そして長い連載期間中に忘れてしまった情報等を一気に提供してくれる解説本です。価格、ページ数とも豪華ですが、情報量は半端なものではなく、20年の蓄積を見事にまとめ上げたと言う印象ですね。永野先生の執念のようなものを感じさせられました。
<br />また、かなり根本的な部分から解説されていますので、これから『F.S.S.』を読み始めようと言う方には更に有益な一冊ですね。20年分の情報を読み解くのは大変ですが、それだけの価値はある作品だと評価していますので、この本を一人でも多くの新規読者が購読してくれると良いと思います。
<br />懐かしいイラストにも再び巡り会え、嬉しさ満点です。こうして一望すると永野先生のデザインに対するこだわりや変化が十二分に伝わって感慨深いです。20年の蓄積は伊達ではないことが実感できます。この『DESIGNS』あと3冊刊行予定だそうですが、本編と併せて気長に待ちますので、どうか質を落すことだけはないように願いたいですね。