難解だと思われがちなクラシック音楽をこれだけ面白いイラストを頻繁に使用しながら、分かりやすく解説した類書を見たことがありません。
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<br />感心しましたね。私も20数年、アマチュアとして音楽に関わってきましたが、以前からこのような本に出会っていれば、助かったのに、と心底思いました。
<br />本書を読めば、初心者の方にもすぐに理解してもらえる明快さがウリです。
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<br />イラストと文章を書いておられる吉松隆さんを存じ上げなかったのですが、慶應大学工学部中退という異色の交響曲作曲家です。あのイギリスのシャンドス(私の好きなレーベルです)と専属契約を結び、すでにCDを7枚も出しておられることからして、実力もある作曲家なのですね。
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<br />楽典が難しくて、音楽理論なんて良く分からない、という方にも本書をオススメします。イラストの助けを借りながら、具体的な説明が楽典初心者の方の頼りになるのは間違いありませんし、とても正確な記述です。当たり前の話ですが、現実に交響曲を作曲されている訳ですから、正確な知識がなければ、オーケストレーションも無茶苦茶になりますものね。
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<br />あっという間に読みましたし、とても良かったと思います。本当にオススメですね。
新聞でこの本を知り、なんだか今までになさそうな本だな…と思い購入しました。吉松さんの文も絵も楽しくて、オーケストラの裏側もちょっとのぞけた気がします。
イラストがたくさんあって、一瞬「何の本だ?」と思ってしまうかも。<br>内容はクラシック音楽に関する知識のサワリを<br>吉松らしい「ここちよい毒」を交えて解説。<br>クラシックのコンサートの聴き方から簡単な楽典までついている。<br>こういう書籍は芥川也寸志の「音楽の基礎」(岩波新書)のような<br>クラシックに興味のない人には近寄りがたい本になりがちだが<p>絵本のように気軽に一気に読める作りはサスガである。<br>子供に絵本代わりに読ませれば、交響曲作曲家になること間違いなし(笑)。