ムーミン谷の十一月 みんなこんな本を読んできた ムーミン谷の十一月
 
 
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ムーミン谷の十一月 ( トーベ・ヤンソン 鈴木 徹郎 Tove Jansson )

ムーミン屋敷は開放的です。 <br />そして、居心地が良い。 <br />そして、そこを離れても、誰からも束縛されない。 <br />ムーミン屋敷=自由 <br />ムーミン一家が不在でも、ムーミン屋敷では、それぞれの生活が営まれているのです。 <br />スクルッタおじさん、楽しそうです。本当に。

フィリフヨンカ、ホムサトフト、スクルッタおじさん、ミムラ、ヘムレン、スナフキン。それぞれの事情でムーミン谷を目指してくるが、ムーミン達はお留守。偶然集まった彼らがムーミン達を待ちわびて、ムーミン屋敷で共に過ごした日々、その後ムーミン屋敷を立ち去るまでの物語。<p>小学生の頃から何度読み返したか知れないムーミンシリーズ。図書室の片隅で出逢うや否や、ムーミンの世界の魅力にとりつかれ、全巻を購入し、繰り返し読み続けた。彼らとの付き合いが30年以上経過した今も、飽きることが無いのは何故なのだろう。<p>この作品が北欧の秋の日をテーマにしているからか、冷たい雨がしとしとと降る空が暗い日、穏やかな秋の昼下り、条件反射の様に読みたくなってしまう。特にそういう日は1人1人のキャラクター達の気持ちが直に伝わってくるせいかも知れない。<p>この作品は『ムーミンパパ海へいく』でムーミン達が家を空けている間にムーミン屋敷で起こった出来事を書いているので、2冊を並行して読んでみるのも面白いと思う。<br>私が好きなのは、スクルッタおじさん。何でも忘れて覚えていないけれど、「もみじ」の名前だけは忘れない。それを達観だと思える私もそろそろ、スクルッタおじさんの境地に近づけたのかな。

世の中には色んな人が居る。信じられない位に自分勝手な人も居る、誠実な人もいる。聖人君子も殺人者もいる。<p>人格に「格付け」「順序付け」「是か非」の枠を嵌めるのは社会だ。社会の存在が善悪を決めるのだ。世界にあるのは事実だけだ。<br>世界の全ては山形グラフで表せられるらしい。統計学というやつだ。なんかやな感じの考え方だけど、世界が何か一方に偏ってしまったらこんなに人類は永らえなかった気もするので、本当かもしれない。<p>それが本当なら、自分ひとりの小さい常識からは想像も出来ないような常識を他の誰かが持っていてもおかしくないし、またそれが自然だと言うことになる。ひょっとしたら同じ仕事先の人が、殺人や盗みなんて平気だと思ってたりするかもしれない。<br>それは社会から見れば「罰するべき」人間だけど、社会を取り去って見ればそんなことはどうだっていいただの一つの事実なのだとおもう。<p>本に出てくる登場人物達は、お互いを否定したりしない。<br>異を唱えたりしない。個性を否定せずあるがままを認めてる感じだ。<br>これこそが理想的な人間関係なんだろうなと思う。<p>でも私たちはムーミン谷でないところに住んでいる。<br>うっかり否定しちゃうし、それが正しいことだと思ってしまう。<br>それがその人の為になるはずだとか、あまつさえ思ってしまったりする。<br>そんなの嘘だと私は思いたい。<br>否定から、非難から、こきおろしから生まれる自由や幸福、創造性など無いのだと思いたい。<br>「社会」から見た人間像からものを考えちゃだめだ。人間は人間として見なきゃだめだ。「お年寄り」「子供」と自分の中でカテゴライズして接しちゃだめだ。相手は同じ人間だ。<br>殺人者は社会不適合者だから罰せられるけど、しかしその人にだって私には推し量れない喜びや悲しみ、そして幸せがあるんだと思う。<p>だからって私たちはムーミン谷に住んでいるわけじゃないのだ。<p>どうしたってがんじがらめに絡め取られる「社会」というものがあるのだ。だから苦しいのだ。<br>だからこそ戦わなくてはいけないのだ。

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