この本のテーマは新しい視点で失敗を捉え直し、それを仕事に有効活用するというものです。しかし、自分がもっとも興味を引かれたのは、著者が重要視している主体的な意志についての記述でした。時代を読み、自分を変えることこそが、これからの時代の変化に対応するための、もっとも有効な手段であるということ。そのためには他人とも違う個人の主体的意志や試行錯誤が求められているそうです。これからの人生をどのように生きていくか迷っていた自分に、とても良い示唆を与えてもらいました。ビジネスはもちろん、人生に迷っている人にもお勧めします。
人生を生きていくうえで、失敗を糧にしている人であるならば、<br>みなそれぞれの失敗学を持っているはずである。<br>本書の素晴らしいことは、それを簡潔明瞭に一般化して<br>万人にわかりやすく提示しているところである。<br>私も実は個人的な失敗学を持っているんだということに、<br>この本を読んで初めて気づかされた。<br>潜在的な思いを顕在化させ、実生活に役立たせてくれる本であると言えよう。<br>ただし、失敗を糧にしていない人が読んでも何もならないと思います。<br>悪しからず。
初めて畑村氏の失敗学の本を読んだ。書かれていることはあくまでも理想であり、この本を読んだら即失敗をしなくなる、失敗の可能性が少なくなることはないが、大いに今後の行動の指針になる。また、挿入されている図は簡潔でいてかつポイントを的確に表現している。自分もこのような図をかけるようになりたいと感じた。