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| パックス・ブリタニカーー大英帝国最盛期の群像 (下)
(
J. モリス
椋田 直子
)
上巻のレヴューにいいたいことはいいつくしてしまいましたけど、いくつか私の思い出に触れる個別の部分に話を向けて見ます。下巻のスタートを飾るのは、1897年のシムラの情景です。もうすっかり忘れられてしまった街ですけど、これこそ典型的な英国帝国主義の街です。著者も一方ならぬ愛着がこの街にあるようです。イギリス人が避暑地として自分たちの生活の好みの世界を人工的に作り上げた街、それがシムラです。私が訪れた1967年には、それなりの旧植民地の名残を感じさせた町ですけど(この著書の出版は1968年です)、はたして今はどうなのでしょう。もうひとつ、イギリス人には縁のない音楽の部分を取り上げた部分もなかなかユニークです。私の好きなオーストラリアの準国歌ともいうべき、waltzing mathildeの由来もこの本で初めてわかりました。それ以外にもカナダ、アイルランドなどについての独特の視角は参考になります。
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