おもしろい。これが正直な読後感です。
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<br />下記のような多様なことを扱っており、世界情勢を考える上で、一つの視点を与えてくれます。お勧めです。
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<br />1)年金制度を取り巻く財政難、教育現場と時代要求の不一致、政治機構の硬直化、価値観の多様性と頽廃、これは、日本のマスコミに取り上げられる、日本の問題です。トフラーによれば、アメリカも、まったく同じ状況であることを見事に描いています。
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<br />2)経済活動におけるITの果たす役割とそれがもたらす大きな変革、実体貨幣からバーチャル貨幣への移行。新しい富の予感。
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<br />3)同じく、世界が、貧困社会から抜け出せる可能性を示唆し、中国、インド、Euの果たす役割の重要性や問題点を浮き彫りにしています。またこれらの国にと関わる日本を含めた先進国の状況も分析しています。
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<br />4)そして、國を越えた新しい視点として、宗教やNGOのことについても議論しています。最近のイスラム教社会とキリスト教社会の対立という視点、グリーンピースなどの行為とその反響など、改めて、その流れが実感できた気がしました。
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<br />*最後に、翻訳者に拍手*
基礎的深部の時間、空間、知識や有形、無形の富などの言葉を巧みに使い、いわゆる第三の波の向こうへの道標をトフラーは築こうとしている。
<br />人間社会の生活はこれからもどんどん向上して行くであろう。現在問題となっているエネルギーにしても知識の向上により解決して行くであろう。
<br />果たして、波の向こうにはどんな世界があるのか?
<br />と考えさせられる書籍であった。
うん、面白かった。
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<br />今、中小企業を取り巻く世界に関わりながら、
<br />こんな感じかなぁ・・・・
<br />と漠然と感じていることを、遠くアメリカでも同じことを感じているのだな、と感慨深かった。
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<br />本の冒頭に、現代のアメリカが持つ問題点が書き記してあったのだけど、日本と似てるねぇ(^^;
<br />先進国の間で、かなりの同時化が起きていると感じた。
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<br />全部面白かったのだけれど、ハッとさせられたのが、会計士に払う報酬は、売り上げたら回収しなければならない、取引をしたら帳簿をつけつけなければならないといった、いわば不便さによって社会が払わなければならない「隠れた税金」だと断じていたことでした。
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<br />通貨が電子化され、共通化され、形が無くなって、記帳も自動ででき、集金の手間もなくなり、税金もある程度自動的に計算できるとしたら・・・やはり会計事務所のほとんどが倒産するでしょう。
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<br />しかし、「複雑化」した社会に対応し、膨大な料の知識から真実を見つけ出し、その顧客にあった取り扱いの方法をサゼスチョンする、ナレッジ・コンシェルジュのコンセプトが生きてくると思った。
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