ベストセラーの「失敗学のすすめ」の続編です。前作同様で、失敗を前向きに扱っていました。
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<br />ただし、前作が総論的かつ抽象的な話で展開しているのに対して、こちらは「実践講義」というだけあってかなり具体的な内容でした。
<br />実際の失敗事例を題材にして学ぶべきポイントを整理しているので、読みやすくもあり、内容的にもかなりわかりやすくなっています。
<br />とくに前作を読んで「興味はあるけど難しい」と感じた人にお勧めです。
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<br />内容が内容なので、やはり管理職の人や技術者向けの本といえます。
<br />でも考え方のエッセンスは非常に興味深く魅力的で、この部分はだれにでも使えると思います。
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<br />まあ、「このトラブルにはこんな見方があるのか」という感じで、いろいろと新しい発見をさせてくれる本であることは間違いありません。
誰でも知っている失敗を掘り下げると、そこには報道されている以上の教訓が隠れています。様々な業務、プロジェクトに係わる多くの人にとって、思い当たる分析も多く、「転ばぬ先の杖」としてお勧めします。各章は独立していて読みやすく、興味があるところから読めます。分析手法もストレートで違和感無し。