妖怪に目がないモノにとって、これは猫にマタタビ、狐に油揚げのような本。文庫本一頁もしくは二頁にひとつ、全部で425の妖怪が、あいうえお順に紹介されている図鑑。
<br />一頁の時は、上・五分の二に妖怪の挿絵、下・五分の三にその妖怪の来歴、説明文が掲載されている。見開き二頁のものはぐっと少なくなるがその場合は、左・五分の三に妖怪図、右・五分の二に解説文が載っている。「がしゃどくろ」「ぬらりひょん」「二口女(ふたくちおんな)」「飛頭蛮(ろくろくび)」などがこの見開き二頁もので、ほかと比べて一段、迫力が増している。
<br />妖怪図も魅力的だが、著者の妖怪への愛を感じる説明文がまたいいのだ。その妖怪の謂れ(いわれ)や特徴、エピソードを嬉々として語る著者の姿がシルエットのように浮かび上がってくる。ぱらぱらと頁をめくって読んでいて、ちっとも飽きない。「鉄鼠(てっそ)」と「手の目」が並んで載っていたり、「魍魎(もうりょう)」と「目々連(もくもくれん)」が隣り合わせになっていたりするのも楽しい。
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たくさんの妖怪たちが載っています!文庫なので、持ち運び便利なうえ、ぶあつくて読みごたえあり。自分の地域の妖怪も見つかるかも…少し字が細かいですが、説明もしっかりされていてうれしいかぎりです。ちょっと調べる時にも大いに役立ちます。
妖怪図鑑となっていますが、読み応え十分!本来ならば子供が絶対に読まないような字の小ささ、漢字の多さ・・なのですが、これは根気良く読んでました。本を読まない子供向けにもいいかも♪