作者が文系の人間だからなのか、やたら言語を基点とした論理の展開や思考方法に傾倒しているような気がする。
<br />例えば図形的、空間的な方法論があっても良かったと思う。それこそ、筆者が悪者とした単眼的な考え方ではなかろうか。
<br />ステレオタイプと言うコトバを久しぶりに思い出させてくれたという意味では良かったか・・・。
岩波の「大学新入生に薦める101冊の本」のなかで薦められていた本。思考を練成するための実践的な方法について書かれている。例示も適切で、思考をどのように活性化するかについて考える上でいい本であると思う。思考練成に問いの重要性をといた本は多いが、問いの細分化、多岐化を通して思考を高める方法は、大きな示唆をうけるであろう。「発想法」でなく「思考法」で有る点が味噌です。
どこの書店に行っても平積みされている、
<br />「ロジカルシンキング」「問題解決」「発想法」などと銘打った本。
<br />1度は手にとったことがある学生も多いのではないでしょうか。
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<br />でも、
<br />・とりあげられている例は企業活動がほとんどなので、
<br /> いまいちピンとこない。
<br />・大学の学問(特に社会科学)に活かすことはできるのだろうか。
<br /> また、どのように活かせば良いのか。
<br />と考えておられる方は少なくないように思います。
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<br />そんな方にぜひおすすめなのが、この『知的複眼思考法』です!
<br />それは本書が、社会学や教育学を例に、いわゆる「ロジカルシンキング」
<br />の実践方法をやさしく解説したものだからです。
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<br />例えば、「最近の大卒就職はなぜ難しいのか」という問いを考える
<br />際には、「なぜ」という問いに含まれる「主語」を、それを構成する
<br />下位の集団に分解していくことからはじめるべきだと説きます。
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<br />つまり、大学生を男子と女子で分け、
<br />さらに女子を有名大学の女子、他の大学の女子
<br />などといったように複数の要素に分解します。
<br />それによって、より具体的な問いのかたちを導く
<br />ことが可能になるのです。
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<br />本書ではこのように、ロジックツリーやMECEといった、
<br />「ロジカルシンキング」の基本的概念に通じる思考方法が、
<br />身近な社会問題をテーマに、わかりやすく解説されています。
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<br />「ロジカルシンキング」を学ぶ人はもちろんのこと、
<br />社会科学を学ぶすべての学生におすすめしたい一冊です!
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