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| 武富士 サラ金の帝王
(
溝口 敦
)
本書は、1983年に出版された「サラ金商人」のリニューアル版です。
<br />先頃グレーゾーン金利の撤廃などの「改革」がようやくまとまったタイムリーな問題につき、
<br />「貸す側」の視点からその全体像を描く力作です。
<br />
<br />本書は大きく2部に分かれます。
<br />すなわち、前半において武富士をはじめ、
<br />CMや駅前のティッシュ配りでもはや知らない人はいないであろう、
<br />大手業者の経営者の生い立ちと会社の発展を批判的にレポートします。
<br />
<br />そして後半においては、サラ金問題の背後に見える、
<br />我が国の個人向け金融システム全体の問題につき、
<br />主要金主である大手銀行との関係や、
<br />今やお馴染みの債務者への取立ての実態、
<br />さらには最新のレポートとして、
<br />暴力団がらみのヤミ金へと筆が進められます。
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<br />本書は表紙やタイトルからして、
<br />前半部分に力点が置かれているかのように見えて、
<br />実際のところ、真の問題点である後半部分を正当に取り上げた価値ある一冊です。
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<br />著者は全体を通して、
<br />精一杯生きようとする我々一人ひとりを取り巻く、
<br />余りに冷酷なシステム、特に利潤追求に血道を上げる金融業全般に憤っており、
<br />大いに共感します。
<br />先日まとめられた政策も、それを伝えるマスコミも、
<br />ひとり消費者金融業者を悪者に仕立てて矛を収めたようですが、
<br />グレーゾーン金利問題にしたところで、
<br />すでに本書の旧版の出された四半世紀前からの課題…。
<br />血の通った制度はいつになったら実現するのでしょうか?
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