実際に家族が脳出血で倒れ、生死の境を彷徨っていた時に手に取った本です。
<br />病院の控え室で、病状に一喜一憂しながら読みました。
<br /> 内容は非常にバランスの良い構成となっています。リハビリテーションの理論
<br />、現場、実例の紹介に加えて、専門病院の選び方まで記載されており、脳血管疾
<br />患後のリハビリについての総合的な知識と情報を得ることが可能です。
<br /> 本書によって実際の治療方針の理解度が向上し、リハビリテーション専門病院
<br />選択の参考にもなりました。
<br /> 医学系新書の鑑のような書籍であると思います。とにかく理論、実践、実例
<br />のバランスが良いと思います。
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<br /> おかげさまで、現在、家族はなんとか一命を取り留め、専門病院で復帰に向け
<br />てリハビリを受けています。今後も本書を参考に、少しでも本人のQOLを向上さ
<br />せることができればと考えています。
近年,脳の活動を人体に悪影響を与えることなく知ることが可能になった.
<br />脳科学の進歩は凄まじく,リハビリテーションの現場でも根拠ある治療が求められている.
<br />このような視点から,著者の研究等を引用し述べられている点は賞賛に値する.
<br />しかし,実際の現場では様々な理由で難渋するケースがあることも事実である….
<br />理想的なリハビリテーションとはどんなものなのかを示唆し,考えさせられる内容である.
脳卒中後の麻痺が回復する過程で、中枢神経系がどのように変化していくのかが書かれており、大変興味深かったです。特にアメリカのヌード博士が書かれている章では、課題遂行前後で大脳皮質のマッピングが変化する状態が示されています。脳の神秘を感じます。