私は文系出身の社会人です。物理は難しい、縁が無いという気持ちしか無かったのですが、何とこの本に出会って物理の楽しさを知りました。
<br />もっと早くこの本に出会っていたかったです。
<br />奥深く多岐にわたる分野のため、すべてを理解することは出来なかったのですが、身近な事例を取り上げて、その謎を説明してくれるので分かりやすかったです。
<br />何事も難しいと思うと理解するスピードが落ちると思います。
<br />この本は、「物理って難しい」を「自分でも理解できるかも」って思わせる素晴らしい本です!
・ 公式がグラフを交えるなどして詳しく説明されている。まずは現象を解説し、次に現象を数理化するというように話が流れている。
<br /> ・ また、公式の証明もなされている。
<br /> ・ 身近な物理現象を適宜紹介し、なぜそういうことが起きるのかを書いている。
<br /> ・ 微積分の記号は一切出てこないが、文章で微積分の概念が表現されている。もしも記号が使われていれば、記号に馴れている人はともかく、不慣れな人はもうそこで読み進められないこととなる。記号を使用しないことで初心者も読めるよう配慮されている。
<br /> ・ 「ページ数に限りがあるから、あらゆるものを盛り込むことはできないので、物理的に興味深い話題であっても全体の流れの方を重視して大胆にカットした部分がある」と「はじめに」に書かれてある。なるほど、確かに剛体の力学などは全く出てこない。
<br /> だから、高校物理の教科書などで本書から何が省かれているのかを知るなどが、学習上必要となってくる。
物理…それは多くの人が苦手意識を持つ科目だと思います。難解な数式,抽象的な概念,目には見えない現象…などが物理を難しく感じさせるのでしょう。そんな物理を苦手とする人向けに書かれた本はたくさんある。しかし、そのような本は数式を使わないのを売りにしているために、物理の本質を学ぶことは出来ない。そこで、数式を交えて、物理の本質を学びたい人にお勧めなのが本書である。本書をお勧めするポイントとしては、以下の三点が挙げられる。
<br />・微積分など、難しい数式を使わないところ
<br />・身の回りの物理現象を交えて「数式の意味」や「現象が起こる理由」などを解説しているところ
<br />・物理学が発展してきた歴史に沿って、記述されているところ
<br />上記の三つのポイントにより、本書は物理を苦手とする人にも読めるように仕上がっていると思います。
<br />本書の流れは、“力学”から入り、“波動”,“電磁気”と続き、最終的に“相対論”と“量子論”を紹介して終わるという感じである。したがって、本書を読み終える頃には、「大まかに物理学にはこんな分野がある」ということぐらいは分かるようになるでしょう。
<br />高校物理をもう一度学習したい人、物理を学んでいない理系の大学生…等は一度読んでみることをお勧めします。
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