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21世紀 仏教への旅 インド編・上 ( 五木 寛之 )

 ブッダはダイナミックな歩く人、旅する人。生涯の大半を精力的に人々に語り続けた伝道者。インド仏教の資源の姿。インドではなぜ仏教は滅んだのか。ヒンドゥーの国。さまざまな不思議発見のレポート。 <br /> ブッダが瞑想した霊鷲山(最後の旅のスタート地点)の山頂に登り、荘厳の気に触れ、自然に胸が熱くなる。中村元の経典全訳「ブッダ最後の旅」を手に旅を続けているのである。 <br /> ブッダは言うまでもなく、断食。難行苦行。菩提樹下、悟りを開いてブッダ(覚者)とった。その真理を語り続ける布教の旅後、八十で入滅。そして、仏教とは、人間がよりよく生き、死ぬための教え、アドバイス。 <br /> ブッダゆかりの四大聖地、その一つ「成道の地」ブッダガヤーは世界各地からの観光客で賑わう観光地。ここに巡礼したという満足感が人々の顔に現れている。 <br /> インド全人口の0・7%が仏教徒なのはなぜ?ブッダ亡き後、仏教教団が貴族等との密着に民衆が離れていったことによるらしい。 <br /> 美しい三行詩に感動する。経文と言わずに「詩」と言った方がいい。その意味は単純明快。 <br />  ブッダ(仏)に帰依します <br />  ダルマ(法)に帰依します <br />  サンガ(僧伽)に帰依します  (サンガは僧ではなく共同体・教団) <br /> 12世紀、イスラム軍団の侵入。仏教寺院は破壊、インド仏教は滅んだが、一部はその後も仏像を土の中に埋めたりして今も生き延びている。しかし、ブッダ自身は自分に似せた像が作られ、人々がそれを拝むなどとは考えてもいなかったと思う。 <br /> 初めてガンジスの大河を見た感動…「悠々と流れ、のどかで美しい」川であるという印象を持つ。「人はみな大河の一滴である」という名文句に行き着くことになる。 <br />  

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