内容のおもしろさは星5つ。
<br />でも中身がアマゾンについて詳しく書いてある本でなかったので星マイナス1。
<br />
<br />中身は誰でも読みやすい、初めてでもわかる経営戦略の本です。
<br />簡単に書かれているためとても読みやすく、また取り掛かりやすいテーマで構成されているため、あっさりと読みたいときにはとてもオススメ。
<br />
<br />簡単に中身を言わせていただければ、トヨタ「アルファード」と日産「エルグランド」はなぜそっくりなの、とそんな疑問に答えてくれます。
<br />これらは決してトヨタに新しい車を考える力がないのでなく(プリウスを考えれば明らかでしょう)、経営戦略のため、あの2つの車はそっくりなのです。
<br />
<br />前述したとおり、アマゾンのことについて深く書かれた本でないため、専門的に読むには不向き。経営学に精通している人に言わせれば(経営戦略専門でなくても)
<br />基本的なことが書き連ねてあるだけの本です。
<br />しかし読んでて面白みはあると思うので、経営について知らない人、経営に興味がある等、経営の専門家やビジネスの世界に詳しい人でない限りオススメです。
本書はタイトルで損をしています。
<br />そろそろ手あかのつき始めた「アマゾンのロングテール・・・」のタイトルを見て、
<br />敬遠する方もいらっしゃると思います。実は私もそうでした。
<br />
<br />なんの予備知識もなく読みました。
<br />ビジネス書で本書のように面白かったことは、最近記憶にありません。
<br />軽い驚きでした。(お世辞抜きです。)
<br />
<br />まず文章上手ですね。わかり易い語り口です。
<br />大事な内容と言えば、これも充実しています。
<br />ヨーカ堂(私はこっちがしっくりきます)の経営状態やアマゾンの利益の源泉などを数字を用いて、
<br />しかも思い切り簡単に説明しきっています。
<br />しかもその後に戦略論を語ります。
<br />これも巧くつながります。
<br />
<br />私が面白かったのは、
<br />ヨーカ堂の土俵論、スタバの格差社会におけるマーケィング論の二つです。
<br />
<br />ただ「企業の永続性を確保するための戦略論」という本書の枠組みは、
<br />テーマが多岐に渡っていて、
<br />戦略論としては若干広すぎるかなあと思いました。
<br />ただビジネス的な教養を獲得したい方にはお勧めです。
<br />ビジネスのリベラルアーツ的な一冊になっています。
<br />企業の成長戦略を身近に感じるには、
<br />ちょうどいい難度で、知的好奇心をくすぐります。
<br />
<br />著者には次回作を期待します。
紹介文にあるように、もはや沈みかけた船で格好をつけてもそれは“「泥船のダンディ」に過ぎない”私もこの言葉にグサっと刺された一人である。特に不安を抱える40代は転職もままならぬ中、一所懸命ビジネス本を読んだり「コミュニケーション力」や「英語力」をつけようと努力なさっている方も多いのでないか?! しかし船が沈んでしまえばそんな努力も意味はないと本書では説く。一番いいのは陸に上がること、つまり他社に追いつけない有利な土俵で戦うことが重要であり、ひいては会社の寿命を伸ばすことが自己の立場を安定化させることだ。
<br />
<br /> よく言われることだが、歴史があって高学歴で優秀な社員が多い会社ほど、不利な条件を工夫して乗り切ろうとする。著者はこれがそもそもよくないことである、という。ヴェンチャーで成功している会社は、実は内部の体制はぼろぼろだったり、必ずしも優秀な社員ばかりではないことも多いが、戦う土俵がいいので、利益が上がってくる。
<br />
<br /> 本書では多くの企業の実例を引用してこのような企業戦略をわかりやすく説く入門書。イトーヨーカ堂からスターバックス、アマゾン、そしてプロレスまで例に出すサーヴィスぶりで大変面白く読みやすいがその中身は濃い。
<br /> 特に「不利な土壌」の会社にいると感じられる中高年管理職の方にお奨めする。