大人気コミックのいちばんさいしょのお話です。
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<br />ストーリィが進むと、若者の悩みや将来、自分の才能との闘いがありとてもシリアスな魅力が出てきますが、最初はユーモアと笑いで一杯です。
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<br />クラシックという固くて難しそうな分野へのイメージを変えた、楽しさをぜひ体験してください。
ゴミ溜めの如き部屋の中で響く美しく超絶的なピアノソナタの調べ。
<br />これがとてつもない天才だがとてつもない変態女のだめ(野田恵)と飛行機恐怖症故に
<br />留学できない不遇の天才、稀代のオレ様男、サド男の千秋真一との出会いであった。
<br />昔から芸術家というものは変わっているものと相場が決まっているので、多少のことでは
<br />驚かないが、これはすごい。
<br />嗚呼、なぜ神は容姿だってそれほど悪くない(事情を知らなければ可愛い部類だと思う)
<br />この女性にとてつもない天賦の才ととてつもない変態な性格を与えたのか?
<br />(もっとも変態という点を除けば、性格は良い部類だと思うが)
<br />そして、この男性には優れた容姿と才能を与えておきながら、なぜ、これほどまでに色々な恐怖症と
<br />オレ様キャラ、サド男にしたのか?
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原作はドラマよりずっとリアルで面白い。原作では出会いから留学まで2年間かかるところが、ドラマでは3ヶ月の放送期間とシンクロして進行していましたから、どうしても無理があったんです。でも、ドラマはドラマ。音が入っていましたし、役者もそろって魅力的でした。
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<br />原作1巻〜9巻は留学まで2年かけてそれぞれが成長していく過程がとても丁寧に描かれています。もちろん笑劇度もアップ。原作のすべてをドラマ化するのは無理だったのでしょうが、原作にあるさまざまなネタがドラマではカットされていて残念でした。
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<br />原作がドラマに譲る点があるとすれば、「音」がないことでしょう。でも、ここにきて8枚組みのベスト版CDもでてきましたから、原作16巻(まだまだ連載中ですが)とCDセットで購入すれば万全ですね。ドラマより遥か先に行くコミックスを楽しんでください。