国内編はあれは音楽をちょっとモチーフにした軽いコメディでした。作者はヨーロッパ編から、これは青春大河ドラマと呼ぶにふさわしいマンガにすると腹を決めたみたいです。10巻以降で出てくる話は、かなり綿密に調査と打ち合わせをしており、音楽ドラマとして真面目な批判にも耐えうるレベルになっていると感じます。人物像もさらに深く表現している。実は僕は、9巻までは、「おもしろいけど、おもしろおかしいだけだよ」と醒めた読み方をしていたのですが、10巻からは「これは真面目に読んでおもしろい」と真剣に読み始めました。のだめカンタービレは、この10巻から化けたと思います。でも、このペースでいくと、のだめがピアニストとして開花するまでの巻数はいったいどれくらいかかるのか。しかも千秋も含めてだからなぁ。もしかするとガラスの仮面に匹敵するような超大河マンガになるかも知れませんね。
第10巻より海外編がスタート。
<br />念願かなって留学とあいなった千秋。
<br />留学は念願じゃないにせよ、念願だった千秋との生活を続けることになったのだめ。
<br />国内編と同様に海外編の脇役陣も濃いめの面々がそろっています。
<br />いや・・・濃度という意味ならば国内編のほうが濃いかな?
<br />
<br />海外編最初のイベントは「プラティニ国際指揮者コンクール」
<br />国内オケの時に経験した「あのクセ」をまたしても出してしまう千秋だが、これも音楽に対するひたむきな姿勢ゆえに音楽以外の要素が見えていないので仕方がない面もある。
<br />どうやら彼の場合、このクセが後々にまでついてくるように思うが、それはまたそれで味になるのであろう(巨匠になれば)。
<br />
<br />このコンクールではフランス人と日本人のライバル=仲間が登場する。
<br />なんとなく真澄ちゃんと峰を合わせて2で割ったような片平さんの好感度が高い。
<br />今後もカラフルなキャラクタが登場するであろうが、実に楽しみなのである。
語学克服法は別にして、一晩で解消するなんて凄い。千秋は悩む時は酒や人に頼ったりしますが、のだめは弱いので多分寝れば大丈夫。人付き合いが上手なので、逆に一人になって悩みを解消する。まるで病気を直そうとじっと大人しくする猫の様な行動。相変わらず人間離れしてマス。