この15巻で作者は、のだめのピアニストとしての今後の成長にいくつかのヒントを与えているような気がします。1つ目は、コンサート向きではなくリサイタルに向いていること。2つ目はどこにいっても周りから好意を持たれる。特に子どもに人気なこと。3つ目は何を食べても当たらない鉄の胃を持っていること。4つ目にモーツアルトを引き合いに出し、旅は音楽家を成長させるといっていること。5つめは(これは15巻に限らないけど)どんな散らかった、あるいは荒れた所でも寝られること。これらを総合すると、のだめは今後、世界各地にどんな場所でも精力的にツアーに出て世界中にのだめマニアを獲得していく、みたいなピアニストになるんじゃないでしょうかね。作者はのだめを技巧的に上手いピアニストとしてではなく、みんなが好きなピアニストとして大成するみたいな展開にしたいのではないか、というのが私の推理です。
これほどおもしろいと思っていなかったのだめ。残念ながら絵があんまりうまくなんですけれど、怒涛のテンポと変態キャラでカバーですかね。慣れますし。海外篇とかいって間延びしちゃうんじゃないかなと心配なんですが、それでもきっちりおもしろく書けちゃうのはけっこうすごいことだと思います。
<br /> てゆうか、マンガはおもしろいが、なんでドラマ化するんでしょう。コミックを実写化って基本的に不可能だと思ってるんすが、どうなんでしょう? だって、実写化されて成功されたのあります? 原作の雰囲気を壊さないとか言っても、原作と同じ雰囲気ならコミック読んでればいいじゃないですか…
15巻はのだめ初リサイタルとマルレオケの補強オーディションを収録。
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<br />非凡さを見込んで紹介された初リサイタルを大盛況のうちに終わらせたのだめ。
<br />ここ最近不調というか方向を見失っていただけに、ほっと一安心の展開である。
<br />こういう活動の積み重ねは成功のドアをノックすることにつながるのかもしれない。
<br />作中でもモーツアルトの生活になぞらえていたけれど、将来の・・・なんて暗示がなかなかに大胆ではある。
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<br />後半のマルレオケはまさに補強の様相を呈している。
<br />なにせ千秋を迎えるマルレはレギュラーが1/3も抜けるという緊急事態なのだ。
<br />今後の立て直しと、コンマスとの関係いかんでは千秋の指揮者としての評価にも関わってくるので展開に注目したいと思う。