プロのマンガ原稿を見たことのある人なら、印刷された絵がいかに多くの情報を捨ててしまっているかよくご存じのことと思う。世間で特に「上手い」と言われてはいないマンガ家でさえ、原画はやはり常人離れしているものだ。
<br />まして井上雄彦である。
<br />この画集をさらっと眺めただけでも、安く販売するために捨てざるを得なかった情報が如何に多いかが想像できるのではないだろうか。
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<br />いつの日か、マニア向けの超高額本でもいいから、良い印刷で井上雄彦の作品が読める日が来ることを祈りたくなるような本だ。
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<br />逆に言うと、雑誌連載や単行本の印刷で満足できる人には無用の長物と言えるかも知れない。
バガボンドは読んでいませんが、井上先生の画集ということで購入。大きく印刷された絵には、トーンの削った跡やホワイトを乗せた跡等が見れて大満足です。絵を描いてる人や井上先生ファンの方には特にオススメかと。「WATER」の方は金銭的に余裕がなかったので買ってません。他の方々のレビューを見ますと、こちらの「墨」のほうが満足できる??ちなみに漫画の再録がほとんどらしいので、これから買う方はその辺気をつけてください。
「マンガの絵の描き方」の勉強のためならば、これを一冊買うのが、
<br />最も効率的かつ安価な方法だと思います。
<br />特に、もともと小さいコマを引き伸ばした絵が圧巻です。
<br />「手間のかけ方」が尋常じゃないです。
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<br />ただ、「バガボンド」ファンが、絵の観賞用に購入しようという場合は、
<br />要注意です。その価値があるかというと、言いにくいことなれど…