とんでもない漫画が出てきた。こんなにポップな日本史漫画は見たことが無い。
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<br />同カテゴリで言えば、「花の慶次」が思い出されるところである。が、本書の主題は慶次のそれに比べてはるかに地味であるにもかかわらず、果てしなくポップでファンキーだ。
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<br />また「のだめカンタービレ」において一世を風靡した「ぼへー」「ぎゃぼー」などに負けずとも劣らぬエキセントリックな擬態語に満ち満ちている。曰く「どぺえっ」だとか「はにゃあ」だとか。これは流行る。
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<br />かくもポップでファンキー、しかもエキセントリックな作品でありながらも、骨太の異形大河の風格も醸している。次巻以降も要チェケラッチョ！
この作者の書いた物初めて読みました。各キャラがかなり濃い味付けなのに作品のバランスを崩すことなく仕上がっているのはお見事としか言い様がありません。作中では歴史のIFを折り込んだフィクション部分の描き方も歴史好きの人にはたまらないでしょう。
「侘び」を完成させた千利休を知っている方は多いでしょうが、「織部好み」を完成させた人物を知る人は少ないでしょう。そんなマイナー武将・古田左介(重然、或いは織部と書いた方が通りは良いかもしれない)を主人公とした。異色の戦国数寄者漫画。
<br />史実をベースとしながらも極端過ぎる程に特徴的な登場人物達の描写は時に笑わせてくれ、時に感心させてもくれます。山田芳裕氏の著作を読ませて頂くのは此れが初めてですが、実に歴史漫画に向いた絵柄だと感じました。あくまで私の私見に過ぎませんが。
<br />左介の表情や信長のファッション等、此れはやり過ぎだろ、と思う場面も多々有りましたが、不快感は微塵も無く、読後には寧ろ実際はこうだったんだろうなぁ、と思ってしまう不思議な人物像・時代考証を見せ付けてくれる傑作です。
<br />なお、私の購入したものは第二刷だったのですが、表紙右下の「HYOUGE MONO COLLECTION」なるシールは付いていませんでした。初版の特典のようですね。
