行動分析学という心理学分野を概観できてよかった。行動分析学は行動の原因を追求することが目的であり,その行動随伴性の系統付けを考えていくものであることが理解できた。本書によって実践的な心理学分野って面白いと思えたことは収穫だった。
行動分析学についての入門書、横書きということも含めて、ふつうの知的なエッセイ的新書とはことなり、教科書である。教科書としては、コンパクトにさまざまな知識をまとめてあり、それなりに早く読めておもしろいが、ほかの評者も指摘しているとおり、内容的にはそれほど深くなく、この本のみを読んで、現場に生かしていくのは難しい。しかし、そもそも、新書版であり、スペースが限られているので、しょうがないだろう。本格的に勉強する前にウォーミングアップとして、一読しておくという位置づけと考えた方がよいかもしれない。行動分析の本にみられがちな妙な記述のくせ(気づかない人もいるかもしれないが)はあまりなく、ストレスなく読める。
普通です。こういう入門書の類は、難しい部分をいかに分かりやすく読みやすく、あるいは興味をひく書き方をしているか、がポイントになるのだと思うが、その点で普通だった。
<br /> どうせ突っ込んで勉強する人は斜め読みするか読まないかの本なので、伝えることを基礎の一つに絞ったのは良いと思う。