シリーズ内でも、ここ最近のいくえみさんの作品の中でも、
<br />一番素敵だと思った一冊でした。
<br />なんだか漫画とは思えないくらいに、流れがリアルで描き方が本当に丁寧です。
<br />漫画読んでしばらく頭がボーっとしたのは久しぶりでした。
<br />潔く柔くはオムニバス形式ということもあって、
<br />巻を重ねるごとに密度が濃くなって面白くなっていってる気がします。
<br />次作の予想が全くつきません。楽しみです!
本当にいくえみさんは人間を描くのが上手いなーと思いました。
<br />キヨもいわゆる「少女マンガに出てくる男の子」ではなく、巨乳のぶりっ子彼女に魅力を感じちゃったり、普通の男子高校生らしくてリアル。
<br /> 菊池君もデートの時は微妙だなと思ったのですが、身長が低いと言うコンプレックスのあらわれと言うか・・人から見るとつまんない事でもすごく気にしてしまう事、あるあると思いました。 カンナの乗り越えられない気持ちとかもすごくせつなくて、本当に一人一人の感情描写が丁寧に描かれてる。
<br />個人的には「今どきの女子高生・女子大生」が主人公で、あっという間にベットシーン(笑)というよりも距離が縮まっていく過程が見たいので、一恵&キヨシリーズは大満足です。
なんとかハッピーエンドになったな、というのが感想。いや、だって設定というか1巻からして救いがなかったから・・・。
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<br />4冊通してみても話や登場人物がクロスオーヴァーしていて、だれもかれもが両手をあげて"幸せになりました"というオチに持ってこさせずに、それぞれがそれぞれの生き方・終わり方を見せているのがこの作家の凄いところ。
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<br />(この作品は)変化球ではないんだけれど、ストレートな恋愛マンガに飽きてきている方にもオススメ。