1〜5巻まで読んで、ほろっと涙するときもありました。
<br />理学療法士として働いている自分からみても、なるほどなぁ・・と思うところも多く
<br />相当取材を重ねて書かれているのだろうと感じていました。
<br />6巻で高橋の過去が紹介されて離婚が子供に与える影響を感じました。
<br />「のぶ」が父の車に向かって満面の笑顔で手を振っている姿を見て
<br />電車の中で思いっきり涙を流してしまいました。
<br />親とは・・子供とは・・人生とは・・考えさせられる、
<br />そして今を大切にする元気をもらえる作品だと思います。
この巻が一番面白かった。バカボンドも同時進行で描いているのに、両方ともこんなに面白いなんて、井上さんは本当にすごすぎる…
<br />リアルの面白さはとにかく一人一人のキャラクターだと思う。
<br />僕個人で言えば正直誰一人感情移入できるキャラクターはいない。高橋はイヤミな奴だし、野宮は個性的すぎる…
<br />でも、最近気づいたのは、わざと感情移入させないことで、そのリアルな違和感を感じてほしいのではないかと。人が本当にもがくとはどういう事なのかを表現してるのじゃないかと思ったりした。
<br />このマンガはその答えを見つける旅だ。そして答えを知ってるのは井上さんだけ、いや、井上さん自身もこのマンガを通して探しているのかもしれない。
<br />人間というものをこれだけ熟知した井上さんだけが描ける、最高の人間ドラマには間違いないと思う。
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「リアル」はキレイごとではなくて、本当に”現実”の世界です。
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<br />不器用ながらも一生懸命前向きに生きる、野宮。
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<br />人間なら誰でも持っているかもしれない闇の部分をこれでもかとさらけ出す、高橋。
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<br />同じ環境・状況に立っていなくても人間としてどこかしら通ずるところが感じられて、とても考えさせられます。
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<br />6巻の段階で少しずつではあるかもしれないですが、キャラクター達の中で何かが変化していってる様な気がします。そして、読み手もキャラクター達の変化とともに、自分の中の普段刺激をうけない部分がズキズキ刺激される・・そんな作品です。
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<br />確実に、1〜6巻の売り上げ累計800万部のワケは、井上雄彦という看板だけの理由ではないです。 是非「リアル」な刺激を味わってみて下さい。