ストーリーの面白は、皆さんのレビューから、十分に伝わってくると思います。
<br />んで、さらに面白くしてくれるのが、伊藤先生の漫画力、
<br />今、数少ない動きのある、漫画を描ける人です。
<br />銃器 衣装 人の肌(千早もふくめて)質感を、描きわけ動作まで描き込んでくれます。
<br />漫画が、本当に上手です。
実はというより、最初から勝つことは見放された戦争。
<br />友軍を撤退させるために、気を吐き続ける主人公とその大隊。
<br />戦争の様々なジレンマを内包させたのが、この作品。
<br />
<br />戦闘で勝っても、戦争で負けているという状況下で兵士に命令を下し、指揮する主人公の心中の辛さは押して図るべし。
<br />偉いのは指揮官を信じて共に行動する周りの兵士自身だと―主人公が自己嫌悪にたびたび浸るのも無理も無く、冷徹でいようとすることで、周りを取り巻く悲劇を受け入れる姿は痛ましい。
<br />戦略・戦術―いや、戦争というのが、そこにいる兵士の心情を省みないものである事を痛感させられます。
<br />
<br />質・量共に文句の無い作品だと思います。おススメです。
当初は表紙の剣牙虎千早にときめいて購入、1巻の段階ではちょっと描写が微妙かな、とも思っていたのですが、巻を重ねるにつけどんどん面白くなっていく。
<br />しかし年2回しか単行本が発行されない、しかも原作もかなりな遅筆らしく(0612月現在9巻)完結すらしていないと気付き、現段階原作小説の2巻あたりらしいのに…とちょっと気が遠くなった。
<br />先に小説を読んでしまおうかとも思ったんだけど、文体に好き嫌いが出る方らしいし今後の直衛等の変化に関して厳しい意見が多数なため悩み中。
<br />漫画化してコミック版がこれだけ絶賛されるのも珍しい…。ので伊藤先生にかけようと思います。
<br />
<br />ところで今後直衛は千早含む剣虎兵を率いる予定があるのかな〜、剣牙虎目当てが50%な私としてはかなり気になるところです。