読みやすいことは、読みやすいけど、前シリーズ、ダレン・シャンほどのインパクト&吸引力は今のところない。面白くないことはないが、今後の展開に期待!というところです。
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<br />今回は、1巻の主人公グラブスのお話。ロードロスとの戦いのその後、です。悪魔映画の撮影に関わることになって...という話ですが、面白くないことはないです。戦いのシーンは結構いけるかも。でも、「次はいったいどうなるの???早く読みたい!!!」ではないですね。
3幕の主人公は、1幕で登場した、あのグラブスです。今回は、悪魔の世界デモナータから帰って来たダービッシュと共に、映画の撮影現場に行きます。のんきな事、だとは思いますが、これには深い事情があるのです。この映画の監督が、観客を震え上がらせる最高のホラー映画をつくりたいばかりに、悪魔の世界に足を踏み入れてしまったのです。なのでダービッシュは悪魔の世界から少しでも遠ざけようと、その監督にアドバイスします。ですが、悪魔の世界から監督を遠ざけるばかりか、逆にダービッシュが悪魔の世界に踏み入れてしまい…?
<br />いつの間にか敵の催眠術にかかってしまったダービッシュは助けにならない…そう感じたグラブスは、実は弟のビルEと共に、その撮影現場の真実を確かめます。その「真実」は、1部の人しか入れない、ある倉庫と、1幕でグラブスとチェスで戦った悪魔によってわかります。
<br />ホラー映画に出て来る本物そっくりの悪魔が、俳優や撮影スタッフを襲っていく。急がなければ、犠牲者はさらに増える。グラブス達は、このホラー映画の撮影現場という舞台で、どう悪魔達と戦っていくのか、ハラハラドキドキで読ませていただきました。最初のページを開いた瞬間、Darren氏の魔術にかかってしまいますよ…。
当たり前のことながら、『本は読むもの』です。でも、この本は『読んで飾るもの』です。表紙がとても綺麗です。この本を全巻そろえて本棚に並べたら、どれだけ綺麗なことでしょう。あと、読者の感想を載せた『デモナータ・ネット』が付いてくるのもイイですね。自分とは違う視点から見た感想とか、「この人はこう感じるんだ。」というのがわかります。普通が嫌になった方、暗い話が好きな方、泣ける話が好きな方、どうぞ騙されたと思って、一度は手にとってみて下さい。これを読んだら、普通の本はくだらなくて読めなくります。それくらい面白いってコトですよ。