ワーズワース兄妹やピーター・ラビットなどで日本でもあまりにも有名になった湖水地方。まだ行ったことはないが、カラフルな写真をみているだけでも、充分に楽しめた。自然を大切にし歴史を尊ぶ英国人気質というものの素晴らしさ。一度こんなところに住んでみたい。それも何百年も続いた古い家にひなびた骨董家具を揃えて。そんな思いにさせてくれる本である。
イギリスには、学生時代にバイトしてヨーロッパ8カ国の一つとして行った。このときは、Beatlesの後追いのためリバプールに行ってしまい、帰りにアビーロードスタジオ前の有名な横断歩道で三脚たててセルフタイマーで写真を撮ったりしただけだった。
<br /> その後、仕事で2回出かけたが、いずれも、ロンドンに限定されて、地方に出ることはなかった。
<br /> 2000年。家族で旅行する機会があり、親の影響でビートルズやシャーロック=ホームズに親しんだ3人の子供は、パリなんか削ってでもイギリスに長く居たいと言い出し、さらに一番下の娘が、ピーターラビットの故郷に行きたいというので、ロンドンからマンチェスターに行き、レンタカーでウインダミアの湖水脇のホテルに3泊した。
<br /> 一応ガイドブックも用意していったが、この本を読むと、ずいぶんと見逃したところがある。ま、このときにはあくせくしないでのんびり過ごそうという目的だったので、それでよかったが。
<br /> ウインダミアに売っているジンジャーブレッドの味。湖水のホテルのバーのテラスで飲んだジントニック・・・
<br /> この本を読んでいると、明日にも又行きたくなる。ま、もちろんすぐには無理でしょうが。
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<br /> 長女はこのときの印象が強烈だったらしく、大学に進学後、一生懸命バイトをして、短期ではあるけれど、イギリスに語学留学した。ロンドンに行くのかと思ったら、なんと、湖水地方のペンションでやっている語学学校だった。
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<br /> それくらい、強烈な印象を持った旅だった。
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<br /> 又、きっと、行ってみせる!
ピーターラビット、或いはワーズワースの愛着などで知られる英国湖水<br>地方。<br>この本は、コッツウォルズのものすごくきれいな写真をふんだんに本シリーズで<br>紹介された辻丸氏の写真が半分、木谷氏の文章が半分、といった構成に<br>なっており、きれいな写真も文章もたっぷりの、薄さのわりにはボリュームの<br>ある本。<br>湖水地方のさまざまな地域をまんべんなく、幅広く紹介し、実際にどのような<br>観光ができるのかまで紹介してある。山、湖から貴族の館まで、いろいろと<br>載っている。<br>湖水地方は、微妙な標高の山々と湖がきれいだが、やはり日本では見かけない<br>風景である。何だか、先史時代を思わせる地形だ。建物もグレーの石で、<br>のどかだけれど寂しい、荒涼とした感じ。けれども観光がさかんで人が<br>たくさんいて、地元の人も生活していて・・・多様な側面をみせる地域だと<br>思った。巻末にはホテル紹介がついている。ベッドカバーとカーテンが<br>同じ花柄の布になっていたり、ソファもウィリアム・モリスの壁紙くらい<br>凝った模様がついていたり。内装も興味深く見た。