この国では、サブカルチャーが宗教の役割を果たしている
<br />という事実が横たわっており、具体的でも抽象的でもない中身のない
<br />モノがまるで、情報の洪水とともに、神のように崇め奉られている。
<br />具体性を伴わない事実、抽象性のない思想は、まさにゴミと供に
<br />葬られるべきでだが、一部の妄信的信者が、輸入文化に憧れ、カタカナの外来語という波状攻撃により、ついに思考停止に陥り、カルト的なモノに甘美な尊敬を示すことになってしまう。まさにその典型といえる文にひさびさに出会ってしまった。 著者の音楽理論については星5つを上げても良いのだが。
優雅と退廃。<br>高尚と卑俗。<br>統合と分裂。<br>アーティストが本来書く文章って本来こういうもので、端正な文章ではないですよね。音楽家として理想的な文章家だと思います。<br>彼の創作活動とも首尾一貫しているし、意外ですが非常に誠実な印象を受けます。<br>bounceでのCDレビューもすばらしい。<br>読んでいて、根本敬や掟ポルシェにも通じる水脈だとも思いました。
菊池氏がこれだけの文才をもっている人間だと知らなかった自分に後悔。さっそく彼のサイトをブックマーク。10年位前に友人に「すんげぇ、バカみたいなラジオをやってるバンドがある」って聞いてたんだけど、それが初代SPANK HAPPYだった。で、僕は今、彼の本でそのバカバカしさを確認しているってことだ。あ、ここでいうバカバカしさはもちろん知識が狂気と凶器の接点段階にいたってことね。本を読んでいるうちに、たくさんの語彙や固有名詞をGOOGLEで検索したり、書棚から本をかき出したり、CDラックをかき回したりしたくなる一冊。まずは、スペインの宇宙食について検索だな。