旅先の恋など気軽にすすめられるわけじゃない。と、いうのも、それが日常の中で起こったことでないがために、日常に戻ったとき、恋の相手をその日常になくてはならない存在にするには大変な困難を伴うわけで、旅先を離れたら最後二度と会うことはないのかもしれない、という恋になるかもしれないからだ。だからこそ甘美であって切ないのかもしれないが。さて、この本におさめられている旅先の恋物語はいろんなタイプのお話があっておもしろい。現地の女の子(屋台の娘や大学生、お水のオネェさん、娼婦)との恋、男同士の恋(?)電車で知り合った外国人旅行者との淡い恋などなど。進行形から破局したものまであり、もし、旅に出て恋をした人なら自分と重ね合わせて読めるかな、と思う。タイ女性との恋の話が多いけれど、その中でも、ポップカンマイ(また会いましょう)というエッセイが切ないけどいい。「覚えていて、今日という日は一日しかないの。・・・その今、あなたは私と一緒にここにいる。覚えていてね、あなたがここにいたことを。あなたの隣に、私がいたことを。」うん、やっぱり切ない。
私の大好きな、游人舎シリーズの第一弾!<p>電車の中で気軽に読める、ノンフィクション短編集ですが、素直に泣いたり<br>笑ったりできる1冊です。<p>旅の楽しみは、観光や食事、買い物ではなく、現地人とのふれあいだと信じ<br>る方々には必見です。<p>中でも私は、室橋さんのエッセイ特にがお気に入り!<p>人間の弱さを素直に書かれており、本書のスリランカの話は泣けました。
僕もタイに行って恋をしました。タイと日本の恋愛に対する考え方は結構違うなぁと感じこの本を手にしました。自分はバックパッカーではありませんが、この本を通じてアジア各国の恋愛感が少しわかったような気がしました。アジア旅行を考えている方やアジア人の恋人がいる方などは必見の一冊です。