今まで青春三部作と言われる作品を読んできた。
<br />僕(主人公)、ねずみ、ジェイ、双子
<br />それと比べると今回は僕(主人公)ではなく、大島さんとかナカタさん(主人公以外の人物)が好きになった。
<br />■ 僕の人生のオプションの中にはない。
<br />■ 幸福とは寓話であり、不幸とは物語である。
<br />こんなクールなこと言う大島さんと
<br />■ ナカタはあまり頭がよくないのです。
<br />と言うナカタさん。
<br />なんだか肩の力が抜けるんだよなぁ。
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<br />物語は二つの話が交互に進んでいく。上巻で近づいてきた糸が下巻でどう一つになっていくかがすごく楽しみ。
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<br />全体としてまだ評価はできないけど、今回の登場人物達はかなり好き。☆四つ。
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厨房のものです。
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<br />今月で15歳になるという丁度良い時期良い小説に出会い
<br />かなり共感できたと思う。
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<br />誰もがどこか時間もないような世界に逃げたいと思ったことがあると思う。けど、この小説のように本当にそんなところはなく、そこにいるべき人間でなくては行ってはいけないのだと思う。
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<br />同じ15歳としてこれほどタフな中学生は正直いねーなあとは思ったりもしました。。
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<br />けどみんな同じ。
<br />いつも不安で、おどおどしたりするかもしれない。
<br />誰も自分を必要としてないかもしれない。
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<br />けど生きる。生きる意味を探す事が、生きている証。
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<br />世界の万物はメタファーだ!
村上春樹本人が別の世界を覗いてきた。だからこそこんな素晴らしい小説がかけるんだと思ってしまう。村上春樹はよく、別の世界、もう一つの世界を小説にしている。
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<br />クールでミステリアスな大島青年とカフカ、それに対するようなユーモラスな星野君とナカタさん。その静謐な世界に、暗く邪悪な影を落とし、掻き乱すジョニー・ウォーカーさん。彼は、いつからジョニー・ウォーカーなのか。母親と会う前か、その後か?彼もまた別の世界を覗いたからなのか?
<br />登場人物が魅力的で猫の一匹一匹にまで親近感が沸いてくる。カフカとナカタさん、そして、UFOの挿話。突飛なようで、それが一つに終結していく。先が気になって、ぐいぐい引き込まれ、ゆっくり読むつもりがどんどん読み進んでしまう。読み終わっても、また読み返してみたくなる。
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<br />終わり方がさらりとしすぎている気もした。しかし、主人公の15才という年齢にふさわしく希望に満ちた終わり方で、心地よい読後感を得ることができる。