女性に痴漢の犯人呼ばわりされただけで、仕事や社会的信用や名誉をなくし、経済的にも甚大な被害を蒙ってしまう。まさに、日常生活でいつ起こっても不思議でない恐怖の出来事です。私もその怖さはこれまで常に意識し、家族のためにも「絶対に誤解されない」ようにしてきたつもりですが、この本を読んで、今までの自分は甘かったと思いました。
<br /> しかし、そう思ってはみても対処方法がないというのがさらに恐ろしい。立場が違うはずの警察・検察・裁判所がベルトコンベアに乗せるように安直に犯人を生産し冤罪を生む。この本は、単に痴漢事件の問題だけでなく、日本の刑事裁判のあり方全般を糾弾する必読の書です。外部との人材交流を欠く組織ではこんなふうになってしまうもの。警察・検察・裁判所のどれもが、外部に開かれた組織になるよう大改革が必要なのではないでしょうか。
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えん罪事件に巻き込まれた一般市民の体験談と、法律家のコメントが収録されています。あれよあれよという間に、犯人に仕立てあげられていく怖さを思い知りました。この本を読むと警察や司法システムのはらむ問題点もよくわかると思います。これを読むと、いつでも、自分が痴漢の犯人にされて、社会的信用を全て失う心配があることがよくわかりました。自己防衛のためにも必読の書です。男性・女性ともに読んでもらいたい本です。
電車通勤の男性全てへの警鐘だと思う。「通勤電車で時々、見かける光景」くらいの認識でしたが、その先がこれ程理不尽とは・・・。<br> それにしても、一方的に訴えられると、手段を選ばず「クロ」にもって行こうとするのが、恐ろしいところでした。<br> 私も日頃から警察の傍若無人ぶりには、腹立たしい思いをしている一人として、「捜査」のあり方は法整備も含めた見直しが必要と思いました。<br> ところで、著者は無事に社会復帰できたのでしょうか?