「風林火山」といえば武田信玄であるが、この本の主人公は軍師の山本勘助である。
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<br />話は信玄に仕官するところから始まり、川中島合戦で終わる。
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<br />川中島合戦までにも幾多の戦があり、その中での勘助の采配が際立つ。
<br />またやはり信玄の姿は、読んでいてなんとも惹きつけられる。
<br />この二人は猛々しくおくゆかしい。まさに武士と言うべきである。
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<br />信玄の色恋沙汰も合戦同様印象的だ。
<br />信玄と正室と側室そして勘助の関係が大変おもしろい。
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<br />勘助が主人信玄につくす忠誠心。そして側室の姫と勝頼に注ぐ愛情に感動させられた。
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<br />2007年の大河ドラマになるそうなので一読する価値は十分にあるでしょう。
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甲斐の猛将武田信玄とその愛妾由布姫を心から愛し、自らの人生の後半を捧げた軍師山本勘助の物語。テレビ化されたものを観た時は、只の純愛物語の様な感じを受けたが、やはり原作を読むと主人公の勘助の由布姫への微妙な心理や信玄への熱い思い、そして軍師としての気高さが伝わってき、歴史小説とはまた違った面白さがあった。
風林火山といえば、武田信玄。彼の軍旗の「風林火山」。
<br /> これは、孫子の兵法からとった言葉ですが、彼を表象する言葉で有名です。
<br /> これは、三船敏郎主演の同名映画で有名ですし、テレビ化もされました。
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<br /> この本を読んだのは、僕が高校時代で映画を見た後です。武田信玄というとやはり、上杉謙信との川中島の合戦ですが、この本もそれが中心です。
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<br /> 当時、僕は山本勘助に憧れて、いろいろと本を漁っていましたが、余り詳細なことがわからずじまいでした。
<br /> 山本勘助が描いた書なども残っているようですが、最近まで歴史的には実在したかどうか疑わしかった人物です。
<br /> その彼を、井上靖さんは物語にされたんですね。井上靖さんは、いつも僕たちに歴史を通して創造性の大切さを教えてくれているような気がします。
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