無人島に生きる十六人 みんなこんな本を読んできた 無人島に生きる十六人
 
 
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無人島に生きる十六人 ( 須川 邦彦 )

海難事故で無人島に16人が流れ着く。 <br />そこで、陽気に知的に勇ましく16人の人間が生き抜いていく実話 <br /> <br />やっぱり海の男はかっこいい。どんな状況の中でも、働き、励まし合い、助け合い、笑い合う。 <br />船長がどれだけ心の支えになっていたのだろう。 <br /> <br /> <br />夜、船が来ないかという見張り役を誰がするか。と言う話になったときに、若者にやらせず、年寄りがやることになった。理由は、若者は思い悩み、「よわいこころ」がでてくるかもしれないから。と言うことだった。 <br />夜一人で月なんぞ見ながら考え事をしていたら、よわくよわくなってしまうだろう。だから経験を積んだ年寄りが夜の見張りをする。 <br /> <br />ほぉーと思いながら感動していた。 <br />

明治31年、太平洋上の無人島に漂着した、16人の船員の話。フィクションならいかにもありそうだが、実話に基づいている、とことで、思わず読んでしまいました。 <br /> <br />16人の皆が、とても前向きで、常に希望を持ち続け、さまざまな努力と工夫をしながら、生活を営んでいる姿がとても印象的。昔の人々の規律の正しさ、精神的強靭さというものも読み取れ、もし今という時代ならばこうはならないのではないだろうか、と、時代を感じ取ることも出来る一冊でした。

この本のどこがいいかって、まず、根性の曲がった野郎が出てこないところ。 <br />16人の海の男たちが、それぞれ自分の持てる力を出し合って、協力し合って、 <br />助けが来るまでの日々(といっても、確実に助けが来るという保証はない!)を、 <br />あくまでも前向きに生き抜いていく姿は、非常に気持ちのいいものがあります。 <br />無人島で孤立無援の状態でありながら、 <br />日本男児として恥ずかしくないように、規律を守り、お互いを尊重し合って生きる姿。 <br />悲観的になったり自暴自棄になったりしかねない状況の中で、 <br />陰謀も策略も、騙し合いも出し抜き合いもなく、 <br />みんな仲良く、明るく困難に立ち向かう姿。 <br />元気のない人がいたら、さりげなく励ましたり、 <br />あるいは、新しい仕事を与えて、やる気を出させたり。 <br />また、日々、感謝を忘れず、 <br />日本列島のあるほうに向かって、日本の神々に対して手を合わせたり。 <br />文章もとても読みやすくて、たぶん子供でも読めるのではないでしょうか。 <br />ひらがなも多いし。 <br />文体自体が、明るくユーモラスなので、 <br />多少悲惨な状況でも、暗くなく、楽しく読めます。 <br />本当に、子供の頃に冒険小説を読んでワクワクしていた時の感じ。 <br />心あたたまる、かつ、スカッとさわやかな一冊です。

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無人島に生きる十六人
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