歴史にほとんど興味がなかったのですが、自分の出身地を舞台とした物語ということで、なんとなく読んでみました。読み始めるとあっというまに物語に引き込まれて、４冊という長編作にもかかわらず、あっという間に読みきってしまいました。とにかく登場人物が生き生きと描かれており、まるでタイムマシーンで当時の世界を見てきたような気分にさせてくれました。この作品を読んだ後は、司馬遼太郎のファンになったのとともに、歴史にも非常に興味を持ち、その後は「新史 太閤記」「関ヶ原」と読み進んでいます。
この作品は斎藤道三が一介の油商人から美濃の大名になるまでの活躍を描いたものです。一、二巻は道三の華麗な国盗りも面白いですが、道三を取り巻く美しき女性たちとの艶美な官能もまたこの作品に引き込まれるひとつの要因です。この作品を読むことできっと歴史が好きになると思います。ぜひ読んでみることをお薦めします。
タイトルは、悲哀の情を込めて書いたものです。<br>司馬遼太郎シリーズは、どの作品も傑作ですが、私はこの「国盗り物語」が私的に一番大好きな作品になりました。<br>それほどに斉藤道三という人物は、私にとって最高の偉人だからです。<p>まず、この作品の2巻までは卑賤の出ともいえる男・道三が、彼の持つ常人とはかけ離れた頭脳をもって美濃一国を乗っ取り、天下取りを目指すといった内容です。<br>3巻からは、織田信長（また明智光秀）が道三にかわって主人公に代わり、道三の死後から本能寺の変を迎えるまでの背景が赤裸々に描かれております。<p>私は2巻までが一番楽しめましたが、それ以降の信長と光秀の非業の最期といった結末には号泣しました。<br>天才・斉藤道三の志を引きった継いだ二人の弟子、織田信長と明智光秀。<br>同じ師を持ちながら、お互い相入れない理由から二人は敵対し、信長は本能寺の炎の中で自害。信長を討ち取った光秀さえも、その最後は非常に無念であり、悲しいものでした。<p>教科書だけでの知識では誰もが知っている常識的な歴史ではありますが、それを深く読み取ることによって、ここまで違った観点で時代が読み取れるようになれると痛感させられます。<p>教科書では読み取れない、本当の歴史というものを実感してみてください。<br>司馬遼太郎シリーズ戦国シリーズの大傑作！！<br>読者様に新しい視野が広がりますように。。。
