おもしろかったー!何回読んでもおもしろいです。
<br />劉邦って弱いんでしょうけど、やっぱりすごいとしか言いようがない。
<br />どうしようもない劉邦好きが存在しているところに、とても面白さを感じました。そういう魅力のある男だったんだろうな。
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<br />項羽の方が強いのに、結局は負けてしまう。
<br />自分の強さのみに頼って、細工がきらいっていうのは、わかるような気もするし今となっては哀れという気もする。
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項羽と劉邦の壮絶な戦いにもついに終止符が打たれるときがきた。<br> <br> 四面楚歌の状況下、矢尽き、刀折れた項羽はついに自害する。誇り高い生き方を貫いた英雄の壮絶な最期であったるその筆致は美しく、数千年の時をこえて我々の胸を打つ。<p> 項羽の死をもって美しいこの物語は幕を閉じる。その後の史実は語られないが、この物語を読んだあとに歴史的事実を知ったときの感想はさまざまであろう。自分は美しい物語とその後の事実との乖離にえもいわれぬギャップにいささか戸惑った。
この作品で司馬遼太郎が描き出した韓信が大好きだ。巨大な戦術的才能を大人になりきれない素朴な魂がふんわり包んでいる。下巻は彼が大活躍。