1巻に引き続き、ローマがイタリア半島を統一するまでの話が書かれている。
<br />相変わらず歯切れのよい説明が続き、貴族VS平民の抗争を中心に、苦しみながらもローマが脱皮していく様子を学ぶことができる。
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<br />ただし、後半は少し駆け足気味という印象もある。イタリア半島の統一は目前、という最後の最後でローマを苦しめる「戦術の天才ピュロス」については、その天才ぶりをもう少し詳細に説明してほしかった。
ローマが送ったギリシア視察団の帰国から、ローマによるイタリア半島の統一までの歴史がつづられた一冊。<br>巻末の年表を見ると、そのころの日本は縄文から弥生初期にあったようであるから、いかに外的な脅威にさらされ、切迫した環境下であったとしても、その頃に組織的な形態を整えたことには驚かされる。<p>小国ローマがいかに大国になったか、まるでプロットでもあるかのような劇的な出来事の連続で非常に面白い。<br>それは著者の構成の組み方のうまさにあるのだろうが、教訓を得るためにではなく、物語として純粋に楽しめればよいと思う。<p>危機的状況にあっても、臨機応変に組織を改変したり、英雄の登場でそれを乗り越えていくすがたは、少なからず感じ入るところがあるだろうから。
古代西洋史大好き人間にとっては、これはとても面白い本である。<br>字も大きくてすっきり読みやすい。目に優しい。<br>長い長いシリーズの2作目となる本作では、共和政ローマについて語る。<br>共和、といっても今の共和国とは違うもので、王政と民主政の混じったとで<br>も言おうか、大きな権力をもつ役職は存在するけれども、市民の力や声もそこ<p>そこ反映されている。でも、勿論貴族も平民も皆仲良く幸せに暮らしました、<br>とはいかないわけで、階級間の対立や諸部族との戦闘にもまれながら、ローマ<br>が「ゆっくりと、だが着実に」試行錯誤しながら成長していく様子がわかる。<br>研究者のようにきちんと調査したうえで書かれているのがわかる非常な労作。<p>ケルト人にこてんぱんにやられてから何とか復興していく様子が見もの。