外を固めたカエサルがいよいよ内を固める時に直面した人生初の苦難と苦行。それは軍隊を動かすよりもはるかに難しい仕事だった。
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<br />人間の業と力量、そこに見え隠れする外圧にカエサルはどう耐え忍び、どうのようにして遂行してゆくのか。凡人であれば簡単に倒れてしまう苦難にどのように立ち向かい、結果、内と外をまとめるに至ったのかがよく分かります。
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<br />ゼロから立ち上げるよりもはるかに難しい、それまでにも見事に機能していた組織を、『将来のためにあえて改革する』難事業とその成功物語。
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<br />日本の政治家に聞かせてやりたい。
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今の書物のスタイル(紙を重ねて、綴じる)を考えたらしいです!<br>初めて知りました。本当なのかな?ww<p>著者はとにかくカエサルが好きらしい。文庫版だとカエサルだけで6巻もあるしw<p>文章が若干冗長な感じがします。回りくどい言い方が多い。もっと簡潔に書けるんじゃないかと。<p>でもこのシリーズ、一気に読めてしまう面白さがあります。自分の場合は1冊3日くらいで読んでます。
ポンペイウスを下したカエサルが、数々の改革を実施していきます。「政治家カエサル」の才能全開です。<p>それまでの太陰暦をあらため、今も残る「ユリウス暦」を作った経緯や、今は当たり前のコインに偉人(カエサル自身ですが)の顔を刻むことも彼が初めて行ったというのもびっくりです。<p>交通渋滞対策から失業対策、首都再開発などの公共事業から教師・医師の優遇といった教育政策まで、これだけのことを一人で成し遂げるとは、もう「すごい」の一言です。現代の政治家でこれだけ広範に社会問題の解決策を提示できるひとはほとんどいないでしょう。<p>今も残る、政治家・カエサルが為した改革の成果の数々。男も女も魅了せずにいられないカエサルの魅力。作者の塩野氏の力の入りようは特別ですので、読んでいる僕たちもカエサルに惚れてしまうこと間違いなしです。