一晩の出来事をとても濃密に描いていて、引き込まれました。文章も読みやすかったです。青春・ノスタルジーを充分感じさせる文体・設定なので、ストーリーの仕掛けはもっと少なくてもよかったかも。
<br /> また、時折入っているカットが少し直接的過ぎて、私には違和感がありました。雑誌の冒頭頁ならまだしも、単行本や文庫本、しかも話の途中には、必要ないと思います。
<br /> ただ、私もこんなピクニックを高校時代に友達としてみたかっなあと思わせる力を持った作品です。皆が持っている似たような懐かしいイベントを思い出す力も持った作品です。
二日間ひたすら歩き続けるというなんとも不思議な学校行事を舞台にして、高校3年生の揺れ動く気持ちを描いた秀作。皆さんもこんな行事に参加したことなんて無いでしょうが、何故か「まるで実経験があったか」のような錯覚を起こさせる設定や、登場人物、お互いの会話など、文章の凄さには本当に驚かされます。ハッピーエンドで終わるところはベタな感がありますが、読後感が爽やかですのでオススメです。今は修学旅行は海外という時代なので、どちらかというと、昭和40,50年代に高校生活を過ごした人の方が実体験に近い感覚(こんな行事出たことないとは思いますが)が得られるのではとも思います。異母兄弟の男女の同級生という設定も何となく「昭和」を感じさせます。
最後の終わり方が非常によかった!!後味さっぱりの作品でした。
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<br /> 主人公たちの心情、、だけでなく、友人達がつくる二人の突破口。最後は本当に納得する終わり方でした。
<br />青春ものの代表作ですね。「六番目の小夜子」に継ぐ最高傑作だと思います。
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<br />当然、一見の価値有りっ!