タイトル通りの南極観測隊の同行記であるが、どっかの新聞記者がもっとも
<br />らしくでっち上げたありきたりな取材とは異なり、不肖・宮嶋氏が
<br />地獄の体験を経て感じ取った壮絶なる男のドラマが展開されている一編だ。
<br />といっても読む側からすれば、構成の勝谷氏による絶妙の書き廻しに
<br />爆笑させられること必至。どこからどこまでホントで、どこからどこまで
<br />ネタなのか分からないのが不肖・宮嶋モノの妙味と云えるだろうが、
<br />とにかく全編にわたって笑わせられ通しの一冊であった。
<br />この書を読めば、極限の地で奮闘する隊員たちの素顔と生活ぶりに触れる
<br />ことができるだけでなく、男だけの世界に流れる(最近は女性隊員も
<br />加わっているそうだが)流れる哀愁とペーソスに、男性読書子なら何とも
<br />言い難いロマンを感じるに違いない。不肖・宮嶋モノの最高傑作だ。
不肖・宮嶋先生のレポートを読む楽しみの一つに、現地入りするまでのご苦労の描写がある。<br>世の中には1stで現地入りしてシャトーを借り切るカメラマンも居るのに、先生は何時も散々。今次のレポートでも某ドケチデスクからの密命を携え現地入り・・・。<p>不肖・宮島先生の電波少年よりも過酷な旅は今日も続くのである。
この本で、かっちゃんこと勝谷誠彦氏が、この本の実質的な執筆者であり、「不肖・宮嶋」とは、宮嶋茂樹と同一ではないということを明言しておられる。<p>「地上最低の作戦」の解説では、最近は宮嶋氏が自分で書いているというな書き方ではあったが、やはり、宮嶋茂樹+勝谷誠彦=不肖・宮嶋なのであろう。<p>ちなみに、この勝谷誠彦氏は、りえぞうこと西原嬢の著作に登場する「ホモのかっちゃん」と同一人物のはすである。<p>ま、それはそれとして、作品は作品として楽しめる。