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ぬしさまへ ( 畠中 恵 )

短編のほうがこのキャラクターたちには向いてるのかもなと思いました。 <br />長編でじっくり読みたい、という気持ちもありますが……。 <br /> <br />一巻目の「しゃばけ」で中途半端になっていた部分がかなり補完されていい感じでした。 <br />相変わらずというか、前回に輪をかけて若だんなはかわいかった。 <br /> <br />『ぬしさまへ』 <br />始まりがおもしろかった割には、普通なところに落ち着いたかも…… <br />てか表紙絵の若だんな、かわいすぎ。 <br /> <br />『栄吉の菓子』 <br />謎自体は「ないだろう」と思ったけど、最後の最後の終わり方が結構好きでした。 <br /> <br />『空のビードロ』 <br />「しゃばけ」でちらりとでてきた、お兄さんのお話。 <br />一巻目のサイドストーリーで、かなり好きです。 <br /> <br />『四布の布団』 <br />若だんなの甘やかされっぷりがひたすらかわいい。これもまた、事件自体はまあ…… <br /> <br />『仁吉の思い人』 <br />かなり早い段階でわかるものの、ちょっとおもしろいです、この話。 <br />薬が飲めない若だんながかわいい<こればっか <br /> <br />『虹を見し人』 <br />ちょっと異質な感じのお話です。 <br />話の趣向が変わった感じ。若だんなの葛藤がわかっていいです。 <br /> <br />どのお話もキャラクターがとにかく魅力的で、おもしろかったです。 <br />ただなんか、事件とかないほうがおもしろいんじゃないかな、このお話……。 <br />あと、あまりオリジナリティーはないのかもしれないなと、二巻目まで読んで思いました。 <br />続刊に期待。

シリーズ2作目なので、設定もなじみになり、シリーズ作品の魅力である登場人物への愛着をもてて、安心感をもって読めます。若だんな一太郎はずいぶんしっかりしてきて、事件をめぐる推理をリードするようになっています。主人公の成長が見えます。 <br />本作では一太郎と妖怪の関係、因果が説明されています。一太郎と妖怪の関係は読者にとって最大の謎であるというのに、気前よく2作目でその答えを披露しています。この謎解きをもっと引っ張ってもよかっと思いますが、作者の出し惜しみのない作風はいいですね。 <br />欲を言うと、新しいキャラがほしくなりました。抜群の安定感のため、2作目にしてすでに予定調和の気配が濃いなと思いました。欲張り読者としては、もっとはらはらさせてほしいのです。

江戸を舞台に、身体の弱い若旦那が妖怪たちに助けられながら謎を解く「しゃばけ」のシリーズ二作目です! <br /> <br />ほんわかした感じやひょうひょうとした感じが魅力の「しゃばけ」シリーズ。 <br />二作目は前作よりもさらに、ほんわか度やひょうひょう度が増した感じです。 <br />そして、松之助や仁吉などのエピソードも盛り込まれ、それぞれのキャラクターに厚みが増しています。 <br /> <br />短編集なので、「しゃばけ」以上に気軽に読めると思います。 <br />それぞれ話が独立しているので、「しゃばけ」を読んだことがない方が読んでみても大丈夫だと思います。

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