通訳者はすごいですね。さすが常日頃、頭の訓練しているだけあって、知識豊富で、頭が良い! するどい社会風刺、政治風刺などがお笑いとシモネタでまざりあって、おもしろくとても勉強になりました。通訳の方尊敬します。
本当の知識人とはこういう人のことを言うんだなぁと。<br>縦横無尽に広がり奥深い知識を軽々と、ジョークを交えて。<br>とにかく次のページを捲りたくて仕方ない、<br>ええっ!それで?それで?という。<p>正義と常識にバンバン冷や水浴びせていましたが、<br>著者から感じるのは、いろんな国のいろんな価値観で生きる人たちへの<br>愛情。<br>でも英語圏の人が外国語を習得する意志がない、加えて<br>異なる価値観への理解度が極端に低いというあたりは、かなり納得。<br>ともかく読んで損は無し、読まなきゃ損です。
司馬遼太郎式ロシア論も悪くないが、人間の顔をしたロシアを知るには、米原万里氏の著作を読むに限る。<br>文章や語り口のうまさは文句なしだし、何よりも物事の切り口が鋭く、その視点の確かさに感心するばかりだ。博覧強記のロシア知識その他諸々の博学ぶりも、通訳という仕事のおかげなのかもしれないが、いずれの話題も楽しく読ませるという、エンターテインメント的サービス精神が失われていないことはうれしい。<br>寝食を忘れて一気に最後まで読ませる、とはこのような本のことをいう。<br>もっとも、興味を持ったからといって、モスクワ市の地図を買い込むくらいならまだしも、外務省に問い合わせなどしないように。