最近よくマスコミで見かけるようになりました。知識人の間では秘蔵っ子のようにされていた、“ノーベル賞に一番近い日本人”茂木氏のクオリア論。科学的なことを哲学的に考える、そこに茂木氏の研究の粋があり、これが精密に説明されれば、ノーベル賞だって間違いない・・・はずですが、いささかこの取り組みは本質的な部分で難しいような気が。でも、言わんとすることは分かります。
<br />ところで、この本装幀がなかなか凝ってます。注目される著作は違いますね、制作費が。
我々の「意識」は、脳内の単なる物理・化学現象の結果なのか。我々の営みは、宇宙が始まった時点で、数式を解くかのごとく、すべて決まっていたのか。
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<br />いや、それとも、ニュートン・アインシュタイン達偉大な科学者たちが築いてきた科学観とはまったく違う何かが、我々の意識を作り出しているのか?
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<br />誰でも一度は疑問に思うような、人間の意識・認識・想像力などについて、脳科学者である著者が持論を展開。読みやすく、だからといって内容が浅い分けでは全く無い。とても興味深い内容で、星5つでした。
サンタクロース問題をクオリアに絡めるところがうまい。
<br />このコピーで買ってしまった。
<br />初めて読んだときは、理解よりも、感性で興奮させられた。
<br />茂木健一郎を感じるための"茂木健一郎のクオリア”本。
<br />彼の思想の理論的背景は、「脳内現象」等を読み合わせた方がわかりやすい。
<br />考える人の連載をまとめたものなので、終盤への盛り上がりに欠ける気がするが、クオリア理論の説明を多くの芸術作品から説く筆力に脱帽。
<br />しばらく小林秀雄のCDが愛聴盤になってしまった。
<br />小林秀雄は確かに同じ事を行っている。このCDも必聴。
<br />現代科学の経験主義が極めて限られた前提条件に立脚していることを再認識させられる。