旅行のガイドブック、ツアーパンフレット、どれを見ても香港の付属品のように扱われ、結局カジノ巡りで終了してしまいがちな街ですが、世界遺産に登録されてから人々の見る目も変わってきています。
<br />かつて香港に住んでおり何度もマカオを訪れていましたが、本書を読むまで、その昔日本を追われたキリスト教徒達がこの街に暮らし、日本と深いつながりがあることを知りませんでした。近代化され人工的な感じがする香港とくらべ、どこか田舎臭く懐かしい感じがするマカオへ本書を片手に旅することをお薦めします。
この本を持ってマカオに行ってみました。<br>香港よりずっと開放的で、空が広く、南欧的な感じが好ましい町でした。特にセナド広場とサンペドロ劇場の色彩美は印象的でした。香港に泊まらなくて良かったと思ったぐらいです。<br>この本は、ちょっと美化し過ぎのところもありますが、確実な情報、美しい写真で、マカオへの誘いとしては上々です。ただ、海が沖縄ほどよくないのでダイビングなどのリゾートにはならないでしょう。
マカオは「香港・マカオ」としてセットで紹介されることが多く、わりと印象の薄い人が多いのでは? 私もそうだったので、そんな方たちにこそぜひ読んでみてほしい。マカオをメインとしてとりあげた物は珍しく、読んでみると「マカオだけでこんなに語れるものがあるのか」と驚きできした。ポルトガルと中国の文化を合わせ持つマカオの歴史に触れながら、教会や寺院、街角や路地裏の様子など、そこに住む人々の生活がみえ、写真も多くきれいなので楽しく読めます。詳しい地図もあり、レストラン紹介などのガイド情報も充実しているので、マカオで散策ができる本です。