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| 木を植えよ!
(
宮脇 昭
)
乱開発の愚かさに気がつかないそのような企業は滅びたほうが良い。
<br />一本の木を世界中の人達が植えたとする。いまのco2問題は解決はしなくとも
<br />もうすこしだけ命を地球に乗せておいてくれるだろう。
<br />温暖化と人のエゴ、追いつかないかもしれない。
<br /> だが、一本の木の無数の葉は私達に勇気と希望をわずかだが
<br />あたえてくれそうである。
<br />
<br /> 読むより先に植えるか、、、
今や「3000万本の木を植えた男」として名高い宮脇昭氏による最新刊。著者の書物は沢山拝見してきたが、これほどまで圧倒され、畏敬の念を覚えた本はない。恐らく最もベーシックで読みやすい内容なのだが、実に深い。世界中で3000万本以上の木を植え続けてきた著者は、もう単なる科学者ではなく「森を歩き、森を生み出す哲学者」なのだろう。圧倒的な知識、そして現場での体験を基に生み出される言葉は、まさしく「哲学」だ。この本には、これら宮脇昭の独特な哲学と、現場で吸収した論理や知識が凝縮されている。過去の本でも、土地本来の木の大切さや木を植えることの重要さなど、何度となく説いているが、この本では生物学的な難しめの話というよりも、どちらかといえば、人間が生きていく上でどう森と共生し、そして今私たちが何をしなければならないのかといった事が中心となっている。中でも、一番納得したのは第3章の「人間にはなぜ森が必要か」だ。全体を通して深いが、ここはとりわけ濃い。地球上の全てのものは「植物」から生み出され、その恩恵を受けて人間も生物も生きている。その命の源である植物、森をどう守り育てていかなければ、人間の命が絶えてしまうのかがよくわかる。そして「人間は緑の寄生者の立場でしか生きていけない」ことを認識させられる。そんな人間が、これから命を絶やさないために何をすればよいのか。それは足元からできるドングリ拾いに始まり、木を植えることであると著者は熱く説く。自分の家や地域でどう木を植え、育てていけば良いのか。本を読み終わる頃には自分でもドングリを育てたくなる。数ある著者のシリーズとしては一番入りやすく、非常にお薦めしたい一冊だ。また、より著者の活動や哲学、植樹について学びたい方には、著者のとんでもない破格な人生を描いた『魂の森を行け』(集英社/新潮社)を併せて強くお勧めする。ぜひいずれも読んで頂きたい。
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